銀盤の舞-フィギュアスケートエトセトラ-

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プリンスアイスワールド「PIW東京公演」-2018.7.14(土)

東京は36度にもなるという暑さの中、プリンスアイスワールド(以下PIW)東京公演を見に、東京は東伏見にあるダイドードリンコアイスアリーナへ出向いた。

2018年7月14日(土)の午後15:30からの公演。(開場14:45)

個人的に楽しみのひとつでもあった、エフゲニー・プルシェンコの演技は見ることが出来なかった…何と、10日の練習中に首をケガするアクシデントに見舞われたため、来日することが出来なくなったとのこと。

「プル様、何やってんじゃぁ~~。10代、20代と違うんだから体大事にしないと」と思いながら、プルシェンコ目当ての方には何とも気の毒な事態ではあった。

ごめんなさいのビデオメッセージが会場のスクリーンから流れていたが、「来年まで待って。必ず新プログラムをお見せする」とのことなので、待っているとするか。

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私の席から撮影した画像がこれ(↑)

北SS席 G-D列の10番台 私の後ろ側から赤い椅子だったが、私のところは、横に広い長椅子のようになっていて、ひとつひとつにグレーっぽい四角のクッションが敷かれてあって、プラスティック製の椅子の時のひんやりした感覚は、一切なかった。

ただ、やはりここのアイスアリーナは、ネットで言われていたように「寒い!」。

ホントに寒かった。じわじわくる寒さ。

外気が36度になっていたか知らないけど、かなりの暑さだったため、席についてもしばらくは半袖でも平気だったけど、そのうち汗もひけて、だんだん寒くなってきたので、夏用のユ○クロのパーカーを羽織った。

椅子には何も敷かなくても大丈夫だったけど、基本、冷房が苦手なので、時間の経過とともにお尻も冷えてきたこともあって、冬に百均で買った、アルミシートが貼られている寒さ対策のシートを途中から敷いた。(普段は部屋で使用のもの)

ネットで検索すると「プチプチ」を敷いても寒さ対策になるとあったので、事前に試してみたところ、「プチプチ」も寒さ、冷たさをかなりしのげる。

このプチプチも持っていったが、当日は百均のもので間に合った。

結局、寒さ対策で使用したものは…

 ● 長袖パーカー(夏用)

   私は夏用パーカーでも充分だったけど、ウルトラダウンのような薄手のダウンジャケットを羽織っている方もあったので、そのあたりは個人差があるかも。

   しかし、半袖のままの方もいた。寒かったけど、個人差かなぁ…。

 ● 百均のアルミシート(クッションの上に使用)

 ● ひざ掛け

   スカートではなくパンツ系、ストッキングも履いていたけど、ひざ掛けは必要。

 

使用しなかったもの…

 △ カイロ(使おうか迷ったけど、何とか使わずにいられた)

 △ ストール(結構、首回りにスースーと冷気が来るので、パーカーなどの上着を羽織らない場合は、大判ストールなどは必要かも知れない。)

 △ 靴下(ストッキング履いていたためか靴下は必要なかった。)

 △ レッグウォーマー(少し迷った瞬間があったけど使わずにいられた)

 

寒さ対策と別だけど、ダイドードリンコアイスアリーナは、オペラグラスなくても問題ないかと。私より後ろの席でも、よほど目鼻顔立ちをはっきり見たいということでもない限り、オペラグラスいらないなと。それくらい、演技を見るにはこじんまりとしていて、とても見やすい会場だという印象を受けた。

しっかし…、演技を見るにはホント見やすい会場だと思うんだけど、何たって、東京駅から山手線に乗り換え高田馬場駅で降り、そこから西武新宿線に乗り換え東伏見駅で下車するという、盛岡から新幹線で行った私には、何ともいえない長旅になった。

東京駅からの乗り継ぎに約1時間を要するという…。

JR東日本管轄以外の路線に乗ったのは、多分初めてだと思う。

山手線は、「首都圏週末フリーきっぷ」(かえり券という名称の切符)を使ったのでいいけど、西武新宿線高田馬場東伏見(片道240円)を買わなければならないから、普段盛岡にいると公共交通機関を「乗り継ぐ」という習慣がまずないので、ちょっと面倒だった。(ICカードも持ってないからねぇ)

しかも、西武新宿線の車両のアナウンスが、山手線に比べると、とても小さい。しかも山手線は出入り口に電子掲示板があるので、仮にアナウンスを聞き逃したとしても、掲示板を見れば、今どのあたりか次はどこか、すぐに分かる。山手線て親切だわと改めて感じた。

西武新宿線の車両アナウンス、どうにかならないかな…私の耳にはさっぱり聞こえないから、停車するたびに、今どこの駅か次はどこの駅かいちいち窓から確認しないといけなかった。あのアナウンスの音量でよく皆さん、乗り降り出来るなぁと逆に感心してしまった。

とまぁ、駅員さんに聞きながら、何とか乗り継ぎは出来たけど、時間配分をすっかり見誤ってしまい、PIW東京公演のエンディングや演技終了後の写真撮影出来る時間までいることが出来ず、個人演技のおそらくトリと思われる町田樹の「ボレロ」が終わった瞬間、すでに高田馬駅へ向かわねばならない時間だった。

その時、すでに17時50分。

初めてPIWを見に行こうとされる方がいらしたら、公式サイトの「よくある質問」に「公演時間は何時間くらい?」に対して「約2時間を想定しています」とあるが、いや、いやいや、2時間じゃ終わらない。

私が行ったこの日のこの時間は、15:30開演だったが、マッチーの演技終了がすでに17時50分にはなっており、そのあとPIWのスケーター達が出てきて舞っていたのでそれがおそらくエンディングかと思わるんだけど、余裕もってみても「3時間」はかかると思っていいと思う。

過去何度かアイスショーに出向いているけど、途中退場せねばならないって初めて。

PIWの醍醐味は、演技終了後に写真撮影が出来ることにあるので、自分の席から正直撮りたかったんだけどもかなわず…。

で、ちょっと尻切れトンボ状態なので、どうしようか迷っていた10月の「ジャパンオープン」(さいたまスーパーアリーナ)に行くことにした。

(カーニバルオンアイスは夜だから、日帰り出来ないので断念)

 

と、前半は寒さ対策や乗り継ぎなどを述べてきたけど、演技について。

参加スケーターは、

安藤美姫小塚崇彦織田信成町田樹本田武史村上佳菜子三原舞依(*)、樋口新葉(*)、坂本香織(*)、PIWメンバーの皆さん

(*)…13日、14日参加スケーター

※ エフゲニー・プルシェンコは先に述べた通り、ケガのため欠場。

 

私が初めてPIWを見たのは、羽生結弦村上佳菜子がシニアに上がったくらいの頃で、羽生君に至っては、今のような人気はまだまだな時。

そんな頃に八戸へ初めてのアイスショーを見に行った、それがPIW。

その時は、他に、荒川静香本田武史鈴木明子、太田由紀奈、村主千香、八木沼淳子、田村岳斗武田奈也も参加していた頃だった。プルシェンコもいた。

あれからメンバーも様変わりして、ショーの魅せ方も変わった気がする。

エンターテインメントさをふんだんに盛り込んで、久しぶりのアイスショーは楽しいものだった。エンディングまでいられなかった心残りはさておき…ね。

 

お目当ての町田樹ボレロ」は、約8分?!

フリー演技時間よりも長い長い時間を、1日2回公演て、体力気力が凄いな。

静寂の中から少しずつ躍動し始めて、後半に盛り上がっていく。

バレエを見ている感覚にもなり、現在のルールになる以前は、競技大会に基本を見る「コンパルソリィ」という項目があって、「町田ボレロ」にはその「コンパルソリィ」が見事に組み込まれているのを実際に生で見て、「そうそう、昔はあったんだよね、コンパルソリィ」って思いながら、フィギュアスケートの大事な基本中の基本であるコンパルソリィを演技前半に持ってくるあたり、さすがだなと感慨深くなった。

パンフレットに記載されていたが、「ボレロ」の構想に実に7年もの歳月を費やしたとある。それを知って驚きだった。映画やドラマ、お芝居のような何時間というものとは違う。フィギュアスケートはわずか何分の世界だ。

その何分の世界のために、7年の歳月を要した…つくづく町田樹というスケーターは、どこまでも哲学的で、どこまでもストイックであって、しかしながら決して独りよがりにはならない、拘るその先に見据えているのは「観客」である。

「観客」にどう見えるのか、どう魅せるのか…このことがあるからこその、ぬかりない入念な構想、打ち合わせが必要なのだろう。

彼の公式ホームページを先日覗いてみて、そこで初めて私は「2度目の引退」を納得することが出来たのだった。「こんなに数々の研究をこなしているのか?」「非常勤講師もやっているのか?」と、正直驚いた。

大学の学部事務員を7年やっていたことがあるけど、上に行けば行くほど何かと両立するっていうのは難しいと思う。

見事なボレロだった。生で見られたことに心から感謝している。ありがとう。

 

最後に町田樹に負けないくらいの感動を与えてくれたスケーターのことを。

それは樋口新葉だ。

正直、私はファンではないのだけど…、PIWでのマイケル・ジャクソンメドレーを演じている彼女を見ていて、素直に心が躍った。

日本人女性シングルスケーターで、カッコ良さや色っぽさを表現出来る人って、私の中では安藤美姫しか思い浮かばないのだが、何と、樋口新葉、最高にカッコよかった!

こんなにカッコよくノリノリにマイケルを表現出来る女性スケーターがいたとは。

選曲も良かったし、ムーンウォークの表現もとても良かった。

もっとダイナミックに、もっとコケティッシュに化けて欲しいなと思った。

スタンディング・オベーション、多かったよ。

 

いいもの魅せていただいて、皆さんありがとう。

 

※  私の左隣に座っていた「千葉県」から来たという女性。休憩時間に「寒いですね」と話しかけてから、休憩時間中お話し相手になってくれた方、アイスダンスが好きと言っていて、アイスショーには2度目だと。新横浜のリンクよりも東伏見のこちらの方が寒いと言っていたっけ。エンディングまでいられなかったから、あとお話し出来なかったのが残念だったけど、話相手になってくれてありがとう。