銀盤の舞-フィギュアスケートエトセトラ-

スポナビ+ブログから引っ越してきました。

村元哉中&クリス・リード組の解散・・・。

驚いた・・・。

ただ、ただ、驚いた。

来月のジャパンオープンに向けて、そろそろ新幹線のチケットについて調べようかと思っていたところで、初めて知った。

「何で???」

日本という国において、ペアやアイスダンス等の「男女」が組になって舞うという競技は、とりわけフィギュアスケートにおいては、お金がかかることをはじめ、ジェンダー教育もあるでしょうし、思うように使えるリンクもない、コーチもいないということ含めて、なかなか発展しづらいお国の事情がある。

そんな中で、姉のキャシー・リードが現役を引退後、どんな相手と組むのだろうかと気がかりだったクリスが、村元哉中という元シングルの選手と組むことになり、その過程をメディア越しではあるが、そっと見つめてきた。

心配していた、気にしていた私の思いを、「いい意味で」裏切ってくれた、哉中&クリス。

(ファンの間では、かなクリ と呼ばれているようなので、以降「かなクリ」と略すことにしよう。)

 

村元哉中・・・日本人女性は、どこか奥ゆかしいのか「情熱的な」とか「ラテン的な陽気さ」「色っぽさ」といった部分を表現することがあまり得意ではないと思われる中で、村元哉中の日本人離れした大人の女性を表現するその姿は、氷上の社交ダンスと言われるアイスダンスに、まさにうってつけだと感じていた。

シングル選手だった頃は、どちらかと言えば苦しい場面が多く、なかなか上位に食い込むことが出来なかった村元哉中も、アイスダンスに転向して見事に花咲かせてくれた。クリスがインタビューに答える時は、そっと横で微笑みながら見つめるなど、テレビで見る限り、クリスとの相性もとてもうまくいっていたように思っていた。

新エキシビプログラムも既に準備していたところで、突然の解散表明・・・。

 

かなクリのアイスダンス、結構好きだったんだけどな・・・。

 

「方向性の違い」・・・音楽シーンでは時折使われるこの言葉。方向性の違いでバンドを解散します、デュオ解散します・・・音楽シーンにおいては全くもって珍しくはない「方向性の違い」も、フィギュアスケート界においては、私が知らないだけかも知れないが、聞き慣れない言葉だなと思った。

が、ペアにしろ、アイスダンスにしろ、2人で事を成し遂げる世界においては、2人の相性だけではなく「呼吸」や「足並み」も合わせていく必要がある。

「足並み」・・・そこには、例えば「○○五輪を目指します」「○○世界選手権を目指します」という近い将来の目標も含まれるでしょう。

 

かなクリ、この2人の年齢差は「4歳差」。

クリスが4歳年上ということだが、4歳差・・・4年と言えば、五輪が開催されるのも4年に1度。

村元哉中は現在25歳。

クリス・リードは29歳。

ということは、今年開催された平昌五輪の次の冬季五輪は、2022年。

五輪を目指す場合、4年後、クリスは30歳を超えている・・・現役の選手として活躍するためには、年齢的にもかなり厳しくなってくるかも知れない。

一方で、村元哉中は30歳手前。五輪を目指す場合、おそらく「ラストチャンス」になるであろうと予想される。

 

「方向性の違い」という村元哉中の言葉の中には、言葉に言い表せないたくさんの思いが込められているのであろうと思う。

 

ブログは今のところ更新されてはおらず、解散についても言及されてはいないが、思いがあればあるほど、「何からつたえればいいのか・・・」と歌の歌詞ではないが、綴る言葉にも慎重になってしまうものだろうと想像する。

かなクリ、2人とも心優しい方だと感じるので、だからこそ、ファンに対する思いや関係者への思いなど、報道で発表された言葉が、現時点での精一杯の言葉なのではないだろうか。

 

町田樹がスケーターを引退してしまうという時に、「かなクリ」の2人の演技を見ることはないのかと思うと、とても寂しい・・・。

寂しいが、村元哉中クリス・リードも、素敵な相手と組めるように、祈っている。

再び、心が躍るような演技を見られることを期待しながら・・・。

 

村元哉中クリス・リード組、、、3年間、本当にありがとう!!!