荒川静香 — トゥーランドット — もう一度見たい五輪のワンシーン
今年は、いや、今年もだろうか・・・日本列島に異常気象が襲う。
台風被害、竜巻被害にあわれた地域の皆様には、心よりお見舞い申し上げます。
どうか、お身体ご自愛ください。
2020年の五輪開催地の東京招致成功を記念して、JOCによる「Tシャツプレゼント」企画があった。
JOCのサイトに特設ページが設けられ、いくつかの質問に回答する形式だったが、その質問項目の中に、こういう質問があった。
— あなたがもう一度見たい、五輪の名場面を教えて—
一文字一句、こうではないが、内容に間違いはない。
五輪の名場面。
文字数に制限があったため、簡単にしか入力出来なかったが、私がもう一度見たい五輪の名場面と言えば、荒川静香さん演じる「トゥーランドット」だ。
トリノ五輪で、日本人初の金メダルを獲得した時のフリー演技で、「イナバウアー」の名称は有名になった。
当時、あるいは今でも「揶揄」する人はいるのだろう・・・「ジャンプの難易度下げて」と・・・しかし、五輪にベストのコンディションに合わせてくることが、まず、容易ではないと思う。
そこに、ジャンプ転倒なしの美しい仕上がりで、「金メダル」という金字塔を打ち立てたことは、私は素晴らしいと誇りに感じている。
感情を爆発させながら、演技するスケーターではないが、「生」で彼女の滑りを見た感想は、「プルシェンコの直後に演技しても、会場を支配する」ほど、荒川静香ここにあり!といった風格すら漂わせる演技が出来るということに、脱帽だった。勿論、この感想は彼女が「プロ」になってからのものではあるが。
荒川静香さんがプロになるまで、プロのアイスショーにはあまり心を惹かれなかったのだ。どうしたって、アマチュア選手の方が、ジャンプにしろ技術にしろ、見応えがあったからだが、今は違う。
プロも楽しい。
人を惹き付けるプログラムを、とても考慮していると思う。
荒川静香、金メダル!
以降、フィギュアスケートブームが起きた。全国の少女達は「しーちゃん」みたいになりたいと、たくさんの人がスクールの門を叩いたのだろう。
— もう一度見たい五輪の名場面 —
いくつかある中のひとつ、それが「トゥーランドット」だ。
あと、個人的に忘れられない忘れたくない場面がある。
今見ても、泣きそうになる。大怪我からよく復帰したと。人としても一回りも大きくなったと思う。
同じくバンクーバー五輪の、浅田真央の「鐘」(フリー演技)は、個人的に悔し涙が流れてくる・・・。よく、頑張ったな、色んな道程の中・・・。
同じくバンクーバー五輪の、鈴木明子の「ウエストサイドストーリー」(フリー演技)。
ひたむきに努力を重ねてきたアッコスマイルが、花開いた瞬間だった。
感動した。泣いた。
東京五輪招致成功にあたり、五輪を振り返ってみた今宵。