銀盤の舞-フィギュアスケートエトセトラ-

スポナビ+ブログから引っ越してきました。

「伝える力」— 池上彰がたくさん必要なマスコミ —

暑さ寒さも彼岸まで

ようやく、我が地域も朝晩涼しい風が吹くようになり、過ごしやすい季節になってきました。

久しぶりの雨…本日、9月11日は、あの忌まわしい「テロ」が、アメリカで起きた日…あれから、月日は流れたけれど、どんなに時間が経過しようとも、人々が心に負った傷は、決してなくなることは、ない。

久しぶりの雨で、ふと、過去に思いを馳せてみる。

おそらく、本日の雨は「恵みの雨」に違いない。

( 偶然ですが、私の祖母の命日でもあります…。 )

さて、「伝える力」。

池上彰、伝える力、…この2つのキーワードでピンとくる方は、おそらく「書籍」を読んだことがある方かも知れませんね。

PHP社より、「伝える力」は、現在単行本として発売中。定価は800円。第1版第1刷は2007年5月2日発行。2010年5月31日に、第1版第53刷発行。

著者は、只今人気沸騰中のフリージャーナリスト「池上彰」( いけがみ・あきら )氏。元NHK記者。

先月、八戸へアイスショーを見に行き、感じたことのひとつに、どんなに技術が進歩しても、生観戦で得られるような「臨場感」「生の息遣い」…リアル感は、決してブラウン管から味わえるものではないな、ということ。

最近では、大ヒットした映画「アバター」からヒントを得て、「3Dテレビ」なるものが、順次開発されてはいるけれど…3Dテレビがどれ程の効果があるのかは、実際3D映像を体験していない私には、正直分かりません。

が、3Dのことは、ちょっと隣に置いておくとします。

今後、マスコミにますます大事なことは、池上彰氏が自ら実践しているような、「伝える力」が、マスコミに携わる1人ひとりの人間にも、必要不可欠な要素ではないか…素人ながら、いえ、素人だからこそ、マスコミに対しては、そのように求めるのであります。

池上彰氏が解説してくれる政治や経済の話は、非常に分かりやすい。「理屈っぽい!」と昔は母によく噛み付かれました私ですが、そんな母ですら、池上彰氏の言葉は、渇いた喉を潤す水の如く、気持ちよく心に響いてくるようです。

スポナビ+サイトの他ジャンルのブログを、時折拝見するのですが、「テレビの実況や解説がうるさい」とか、「下手だ」…等、スポーツ中継の実況や解説に対して、思うところ多々あるようです。

確かに…共感出来る点はありながら、さりとて、この実況と解説は、「通の方のように詳しくない者」つまり、圧倒的多数かと思われる一般的な視聴者にとっては、必ずしも「不要」なものではない。むしろ、「必要」なものと感じています。

解説してくれることによって、状況が分かるしルールも分かる。

実況と解説は、私はテレビ観戦には「必要不可欠」な存在だという認識があります。ただ…あまりに無難な解説や、あまりに喋らない解説、素人でも分かることを伝える解説、煩い解説等…受け止め方や感じ方は千差万別だから何とも言えない部分はありながら、そこを差し引いても、「聞くに堪えない」ケースがあることは、認めざるを得ない昨今…。

生観戦の臨場感等を表現するのに、3Dテレビに代表されるような「機械的な技術の進歩」だけに頼ろう等とは、マスコミの方々も、まさか思ってはいないはず。

ただですね…芸能ワイドショーにしても、真面目なニュース番組にしても、質問する側の「質問内容」から見るに、「プライド」が感じられない質問が、かなり多いように、最近のテレビを見ていて感じます。

プライド…仕事人としての誇り。

余計なプライドは、いかなる時も邪魔になるだけ、持っている分、振りかざす分「損」でありますが、「誇り」としてのプライドは、お金をいただいて仕事をする以上、大事なことではないでしょうか…。

愛情なくして、批判は出来ない。情報ひとつ出すのには、その倍の情報や知識を蓄えておかなければいけない…。

池上彰氏が、ひとたび書店に足を運べば、新刊本から単行本、週刊誌や月刊誌…その購買量は、半端じゃない。速読術を使っているわけではなく、1ページ目から順次読みすすめていくうちに、「その著者なりの特徴」が段々分かってきて、それで読むスピードも速くなるんだとか。

今の日本に、池上彰氏以上に「子供相手」にもどんな相手だろうと、分かりやすく伝えることが出来る人は、いない。そういった高い評価を受けている池上氏は、「本物のプロ」と言えるかも知れません。

「本物の目」をどんどん養っていただきたい…マスコミには、切に願うところです。

生観戦では味わえないのが、「実況と解説の面白さ」なのですから、、。