銀盤の舞-フィギュアスケートエトセトラ-

スポナビ+ブログから引っ越してきました。

ロシアの舞姫 — タクタミシェワとソトニコワ —

4年後…ソチ五輪以降かその前なのか…再び、ロシアの時代が到来するのかも知れない、、。

ジュニアグランプリシリーズも、第4戦 長野大会が終わり、第5戦のドイツ大会(10月6日〜)まで少し間があきます。

長野大会では、庄司理紗選手が、女子シングルにおいて見事、優勝したとのこと。

SP:1位(51.42点)、FS:1位(97.97点) 総合:1位(149.39点)

おめでとう〜!

ジュニアグランプリシリーズが始まる少し前に、日本スケート連盟の強化選手の顔写真をザザッと、眺めていた際に、庄司選手のところにきて、「可愛い選手だな」と思ったことを、思い出しました。

写り方が、劇団○○の子役のような?!アイドル並みのお顔の傾き加減と笑顔だなと…カメラマンも上手ですが、庄司選手も、被写体として勘が良い方なんでしょうね、きっと、、。

まだ14歳の庄司理紗選手ですが、庄司選手に驚いてちゃいけないようです。

ジュニアグランプリシリーズを検索していくうちに、ロシアにはとんでもない「秘蔵っ子」がいることが分かりました。

私が気になった二人の舞姫…Elizaveta TukTAMISEEVA ( エリザベータ・タクタミシェワ、トゥクタミシェワ )、Adelina Sotnikova ( アデリーナ・ソトニコワ )

タクタミシェワ選手は、日本語読みがもしかしたら、トゥクタミシェワなのかも知れないらしく、はっきりしないようですが、日本のファンの間では、通称「タクタミ」と呼ばれているようなので、当ブログでも、タクタミ選手と呼ばせていただきますね。

タクタミ選手:ジュニアGP第2戦 ルーマニア大会参戦

総合成績:1位(132.32点)

コーチに、プルシェンコを指導しているミーシン氏がついているようです。女子を指導するのは、珍しいとか…?!

※ この大会で、国分紫苑選手は3位(128.78点)。フリーでは、女子選手が軒並みジャンプをコケてしまった大会だった…ようです。タクタミ選手は、2度コケたらしく、優勝はしたものの得点が低くなっています。

ソトニコワ選手:ジュニアGP第3戦 オーストリア大会参戦

総合成績:1位(178.97点)

コーチ:エレーナ・ブイアノワ

プログラムディレクター兼振付け:タチアナ・タラソワ

※ フリーで、イリーナ・スルツカヤ安藤美姫しか跳んでいない、トリプルルッツトリプルループを成功させたそうです。

この二人、共に1996年生まれの14歳。庄司理紗選手と同い年です。

ロシアの舞姫二人を、少し不鮮明ながらも、動画サイトで確認した限りでは、あくまで私の印象なのですが、タクタミ選手は「ジャンパー」タイプ、ソトニコワ選手は「表現力と滑らかなスケーティング」タイプといったところでしょうか。

何の予備知識もなしに、ただ動画をみていて感じたことに、ソトニコワ選手の演技にどうしても、浅田真央選手が重なる…んです。アイスダンスによく見られる「ツイズル」(膝後ろに折り込んだ片足を同側の片手で持ちながら、クルクル回転。ストレートラインステップ時に用いることが多い。)や、ストレートラインステップの構成等、浅田真央選手を思わせるものがあるな…そう思いながら調べると、エレーナ・ブイアノワコーチは、タラソワ女史の右腕…つまり、ソトニコワ選手は、タラソワ女史の「秘蔵っ子」だそうで。

昨季の浅田真央選手のプログラムはタラソワコーチでしたから、どこかやはり癖というのか、特徴が出るものなんですね。

178.97点は圧勝。かなりの高得点です。ジュニア男子選手と試合しても表彰台にあがれる…点数じゃないですかね。

ソトニコワ選手は、腕の使い方がしなやかな感じです。ジャンプの成功率も高いようですし、スケーティングも滑らか。スピンの入り方もスムーズ。

タクタミ選手もソトニコワ選手も、共通しているのが、キャメルスピン俗にドーナツスピンの入りが綺麗です。普通、足を持ち上げてくる時、少〜しだけ、腰の位置が高く見えてしまう…ことが多いのですが、動画で見る限り、二人とも綺麗に入っています。

昨季までは、タクタミ選手の方がかなり有力視されていたようですが、今大会では今一つ調子が振るわないようで、逆に、不調だったソトニコワ選手が、ぐんぐん調子をあげてきているとか。

個人的には、今大会の演技に関しては、ソトニコワ選手が好みと言えば好みです。演技内容も、とてもジュニアとは思えない。シニア目線で見ても、充分堪えられる内容です。

が、タクタミ選手がジャンプの成功率をあげて、尚且つしなやかさや滑らかさが加味されたら、かなり手強い相手になることは間違いないかと。

庄司選手の演技内容が分からないので(動画確認出来ず)、単純に比較は出来ないものの、ロシアは、バンクーバー五輪では、私の気のせいかも知れませんが、かなり点数を低く抑えられた感があるので、ソチ五輪では「巻き返し」を計るのは確実でしょうし、タラソワ女史というのかロシア自体が、確か女子シングルだけ「金メダル」がない…んでしたよね…何が何でも獲りにくるでしょうから、今現在、日本のフィギュア界が黄金期だからといっても…安心は出来ない気がしています。

ロシア対アメリカ…になるのかな?再び…。

日本のジュニアの皆さんは、表現力はいい線いってるように見えますし、藤沢亮子(ゆきこ)選手にいたっては、昨季全日本選手権を見る限り、とにかくスピンの軸がどの選手よりもブレない。

皆さん、いいもの持っているので、ジャンプの成功率をあげていくことが、目下課題…なんだろうと思われます。

ジュニアからシニアに移行するまで、また移行してからが、体型の変化やケガなど「関門」はあるわけで、それ次第ではあるけれど、ロシアが力つけてくるのは間違いないので、これから先、ノービスやジュニアをどう育てていくのか、シニア選手をどう進化させていくのか、課題山積な気がする今日この頃です。