銀盤の舞-フィギュアスケートエトセトラ-

スポナビ+ブログから引っ越してきました。

グランプリシリーズ フランス大会 — 男女フリー —

・・・忘れてました・・・五輪が終わったばかりの翌シーズンなんですね、今。それも、盛り上がりに欠ける要因かも知れませんが、今日は、グランプリシリーズ始まって以来、初めて「興奮」しました。

小塚選手に、、。

小塚崇彦・・・4回転が少し両足着氷になったようですが、目立ったミスもなく、ジャンプも綺麗にまとめてきました。ホントに綺麗です、ジャンプ!加えて、流れるようなスケーティングに、工夫を凝らしたステップ。彼のスケーティングは「正統派」。ジャッジは、こういうスケートが好きなんだろうなと思わせられもしましたね。地味だ、地味だと、言われてきた小塚選手だけれど、良かった!佐藤コーチも、どれ程嬉しいことか…。

余談ですが、途中まで一緒に見ていた家族が、「結果分かってるの?ねぇ、ちょっと教えてよ〜。」「また、モロゾフが(優勝)持ってちゃうの!?」と言うので、「小塚君が優勝だよ」と教えるや否や、バンザイしちゃって、、(笑)。どうも、ニコライ・モロゾフ氏をあまり好かないらしい(苦笑)。アモディオ選手に、何も罪はないです、念のため(汗)。私「小塚君て、性格良さそうだよ」家族「そりゃ、そうでしょう!見てりゃ分かるよ」。

個人的に、ソチ五輪に照準を合わせてもらえたらと思っているので、来季多少崩れたとしても、乗り越えてくれたら嬉しいです。

それにしても、技術点・演技構成点ともに「80点超え」したことに、何より小塚選手自身が一番驚いている。いつも冷静な小塚選手の、あんなに興奮した姿を、キス&クライで見たのは、初めて。印象的でした。

フローラン・アモディオ・・・フリーのプログラムは、やはり会場を湧かせます。ジャンプがとても綺麗。シニアにきてから、なかなか芽が出なかったというアモディオ選手も、ニコライ・モロゾフコーチとの出会いで、グングン頭角を現しているようです。

私は、日常においても「好き嫌い感情」にスイッチを入れないようにしているけれど(坊主憎けりゃ、袈裟まで憎いタイプなので…。)、ニコライ・モロゾフ氏は「腹の内」が分かりにくい。繊細さと危うさとアンバランスな心臓を持っている「雰囲気」が、イケメンであるにも関わらず、惹かれることがない。壁を感じると言うか…。

あ、ごめんなさい、アモディオ選手から脱線しちゃった(笑)。物凄い体力!マイケル交えたこのフリーは、素人にも分かる。相当な体力を消耗するって…。今、脂がのってるイキのいい選手です。ブライアン・ジュベールが体調不良で棄権したけど、小塚選手が素晴らしい演技を魅せてくれたので、私の心はアモディオにはいかなかったわ。悪いわね、アモディオ(笑)。

ジュベール・・・大丈夫ですか?バンクーバー五輪不本意な成績になり、フランスに帰ってから、散々非難されたって。隠れるように生活してたって。世界選手権でフリーの演技が終わった時、まるでここが、五輪会場かの如く、心底嬉しい!身体中から、溢れんばかりの喜びと歓喜、感謝、たくさんの感情を爆発させていたジュベールを見て、抱き締めたくなっちゃった…どんなにか、辛かったのか…フリーを体調不良で棄権したと聞いて、その時のことが、ふと頭を過った。私には、彼を責めることは出来ない。

浅田真央・・・愛の夢は、やはり浅田選手によく似合っている。これを完成させたら、さぞ素敵なプログラムだろうなと感じました。ジャンプは不調ながら、全体的なスケーティングは、滑らかになってきている気がします。思うんですが、佐藤コーチは、基本を大事にするコーチなので、滑らかなスケーティング習得も課題のひとつになっているはず。だから、余計にジャンプを跳ぶ「タイミング」が合わなくなっているんでしょうね。私は、浅田選手のメンタル面が気になる…試合後のインタビューで、かなり涙腺ウルウルきている浅田選手を見ていて、「大丈夫?」と心配になってしまった…。悔しさ以外のナニモノかが、自信を失ってしまった感や、不安感や、どうしようもない感情が浅田選手の心を支配してしまっているのかな?と、老婆心ながら「今季休んでも良かったのかも知れない…。」と、余計なことを考えてしまった。

「真央ちゃん、痛々しい…涙出てくる。向こうの部屋で見て…」と、家族に追いやられた私。見ている側にも、試練ですね、、。

村主章枝・・・お世辞にも、褒め言葉は出て来ません、、。ひとつひとつの要素をこなすことで精一杯な様子で、本来の「表現力」を活かしきれないでいるように感じましたね。前回よりは確実に良くなってはいるのですが、覇気がないんですよね…うーん…旧採点方式と現採点方式の両方を経験しているゆえに、これもひとつ要因かとは思いますが。

◆ 今井 遥・・・若さゆえか、フリーで崩れてしまいました。残念…。スケーティングが今一つ滑らかさに欠けるので、ジャンプ以外に磨きをかけてくると、素晴らしい選手だと思います。これも肥やしにして、どんどん成長してね。

アリッサ・シズニー選手と、キーラ・コルピ選手は、ちょっと歯切れが悪かった気がします。もっと滑らかなスケーティングをしますからね。でも、シズニー選手のスピンは圧巻です。素晴らしい。コルピ選手の品の良さを漂わせる演技と、美しさも、素敵。

長洲未来選手は、レイバックスピンで、鼻を押さえるような仕草を見せて、乱れたのが残念…鼻血かな?と思いましたが、大丈夫でしたね…いつもフリーでガクッと順位を下げてしまっていましたが、今回は大丈夫でした。大きく崩れず、何より。ジャンプもスピンも、軸がしっかりしているので、安心感がある選手。

今季は、五輪後でも、例年より余計に「物足りない」シーズンのような気がします。(4年前も、こうでしたっけ?!)

そんな中で、パーフェクトと言っていい小塚崇彦選手の演技は、高橋大輔織田信成の不完全に終わったフリーの「モヤモヤ」を、埋めるにふさわしい内容でした。素晴らしい演技には、会場も惜しみない拍手を贈りますね。アモディオ選手も素晴らしい出来でしたし、ムロズ選手は将来性を感じさせる内容で良かったです。

残念なのは、カメラアングルと言うのかな?肝心なところで、選手の全体像を映さずスケート靴などをアップにする…「今、スピンのいいとこなのになぁ!」…「何で、ここでニコライ・モロゾフをぬくかな?その映像後でいいから…」

演技の最中に、ちょいちょいカメラが切り替わる。欲を言えば、スパイラルシークエンス等、撮る角度が、「勿体ない」場面が何度か…綺麗に見える角度があるんですが、、。

男子シングルの実況をしていた角澤アナ…ちと、お静かに願います(苦笑)。「ここで、喋るの?」解説の田村岳斗さんがとても聞きやすいだけに、角澤アナの喋るタイミングが気になって気になって…。

注文の多い料理店…いぇ、ブログでした(笑)。