銀盤の舞-フィギュアスケートエトセトラ-

スポナビ+ブログから引っ越してきました。

グランプリシリーズ フランス大会 — 男女ショート —

・・・ 結果が既に分かっている試合内容を見ること程、面白くないものはないんだけれど、時差がある。仕方ない。

相変わらず、松岡修造はひとり「常夏の国」にいるような熱い男…草食系男子なる言葉が誕生してからというもの、「肉食系男子」が恋しくてたまらなくなる瞬間はありながら、松岡さん、あなたはちと、アッチィわ。もう少し、適温をリクエストしても、よろしくて?(笑)。

小塚崇彦・・・まだまだハニカミながらの「カッコ見せ」な表現ではあるけれど、基本がしっかりしているから、ジャッジも好印象の様子。バレエジャンプは、高さも開脚角度もあって、私はバレエジャンプは好きなんだけど、最近、気持ちの良いジャンプをする選手が少なかったから、とても気持ち良かったわ。

小塚選手の良いところは、フィギュア界のサラブレッドであるのに、全く鼻にかけず、むしろ謙虚。政治や芸能の世界では、二世、三世が色々言われる中、貴重な存在。

フリーでも、誠実な演技を見せて欲しい。

フローラン・アモディオ・・・やはり、来ましたか!この男。ニコライ・モロゾフコーチは、高橋大輔でなしえなかった「夢」を、アモディオ選手に託しているような気がしてならない…。ジャンプの質が、凄くいいと思う。個人的な見方だけど、彼の「アピール」は、下手すればちょっと三流っぽく(気品が薄れる)なる嫌いがあるので、そこをクリアすれば、演技構成点も伸びてくるかも知れない。フリーでは、どれだけ会場を巻き込めるか。楽しみなプログラム。

アオーッ!(笑)。

ブライアン・ジュベール・・・最近「イケメン」がまた好きになっている私(笑)。まぁ、、昔に戻ってるだけですがね。ホントにカッコいい、ジュベール。ただ、この人は4回転が成功しないと、プログラム全体が活きてこない…演技構成点が低く抑えられるのも、ジャンプはいいけど、他の要素がなぁ…と、いうことでしょうね。イケメンで4回転は跳ぶ選手なれど、表現力の部分で、私のハートはまだ彼に盗まれないでいる。アモディオに盗まれる前に、ジュベール、私の鍵を開けて(笑)。

浅田真央・・・調子が良い時の「真央ちゃん」ではない。演技前の表情からしても…。変な話、演技前から結果が分かってしまう。緊張といったものではなく、やはり「不安」が浅田選手の心を支配しているよう。それも、仕方ないこと。今まで、大きなケガもなくきている分、フィギュアスケートの神様は、「不調」というステップを敢えて与えているように感じる。心配ない、軸はしっかりしている選手だから、後は「試練のステップ」をひとつひとつ踏みしめていくだけ…。

でも…真央ひいきじゃないのに、「あなたに会えて、今日は嬉しかった」…どんなに涙が黒い瞳を覆いかくそうとも、、。ひいきじゃない人間をも、巻き込める浅田真央は、やはりカリスマ性があると言わざるをえないでしょう。

村主章枝・・・何とか50点台に乗せてきました。前回に比べたら雲泥の差と言っていい、心を込めた演技でした。ただ、やはり「何かが足りない」感を、拭い去ることが、私には出来なかった…演技構成点が伸びなかったのも、「何か」のためかも知れない。心を込めた演技ではあったけれど、その心や思いを、手先指先、目線に、もう少し表現してくれたなら、ジャッジも少しは、心を動かされたのかも知れない…。

◆ 今井 遥・・・2連続3回転ジャンプ、見事!技術点ではトップ。一緒に見ていた母が「あらぁ、可愛い!」と目を細めていたが、嫌味のない可愛いらしさ。鈴木明子選手と同じ、長久保コーチに師事しているだけに、ジャンプの入りは似ている。若さゆえ、スピードある演技で見ていて気持ちがいい…けれど…スケーティングやステップ等、もう少し滑らかさが加われば、もっと良くなるはず。メディアは必死に村上佳菜子選手を持ち上げるけれど、今井遥ちゃんも忘れないでね。個人的には、応援したい将来の注目株。

長洲未来・・・ケガしていたのに、見事な復活力!ジャンプ、スケーティング、ステップ、スピン…均整がとれている。どこまで伸びていくのか、楽しみな選手。ただ、フリーで順位を下げてしまう傾向があるだけに、気になるところ。試合後の日本のインタビューには、最近は日本語で受け答えしている。以前は殆ど話せないくらいに、片言だったことを思えば、日本とアメリカの国籍を持っていながら、日本人であることを少しずつ意識してきているのかも知れない…。

アリッサ・シズニー・・・あくまで私の見方だけれど、今季プログラムでいくと、フリーの方が、シズニー選手の良さを引き出しているように感じる。滑らかなスケーティングや表現力は、ショートプログラムでは今ひとつ物足りない。前回もフリーで巻き返しているから、順位が気になるところ。スケーターも歯が命でしょうか(笑)…アメリカは歯並びが悪いと就職も難しいとは聞いているから、矯正は当たり前、八重歯は悪魔の歯と言って抜く…らしいけど、シズニー選手、ホント歯が白い。綺麗ですね。これも、表現力に入りそうな気がします。…え?「そんなの関係ねぇ」(笑)そ、そ、そう?

キーラ・コルピ・・・ホントに美しい。嫌味のない美しさも、心を癒してくれるものなんですね…2連続3回転ジャンプは、難易度の低いトウループではあるけれど、やはり決まるとスカッとする。コスチュームも癒しのブルー。スケーティングが滑らかなので、大きく崩れることがなければ、シズニー選手とどちらが上か下か…と言っても、過言ではない程、腕上げてきている気がします。今季グランプリシリーズのショートプログラムでは、殆ど出ない60点台が、コルピ選手に出ました。

フリーで自滅しなければ良いけれど、、。

フランス大会も、客席に空席が目立つ、、。フィギュアスケート離れが加速しているということでしょうが、その最大の原因は「採点」にあるかも知れない…。

フィギュアスケートは、採点競技ゆえ「ジャッジの仕方」に難しさはあり、人間のやること、神様ではないので、どうしても「ジャッジの好み」も反映されてしまうであろうことは、心しているつもり。素人だって演技に対して、「好き嫌い」があるから、、。

ただ・・・よく分からないことが多過ぎてね…。良いものは良い、悪いものは悪い と、明瞭会計であって欲しい。フィギュアスケート離れを食い止めるには、それしかないでしょう。