カメラアングルで印象が違うのか?—スケーティング速度—ロシア杯
・・・スピードがないな・・・。
ロシア杯の女子シングルの地上波放送を見ていて、ほとんどの選手に対して、私は何故だか、そのように感じてしまった。
記憶に新しいところで、分かりやすい例では、浅田真央の演技だ。
※誤解しないでいただきたいが、これは、浅田真央の演技にイチャモンつけているのではない。イチャモンなどつけられるはずもない演技である。
NHK杯でのショートの演技は、物凄いスケーティング速度だった。今までにない程のスピードアップだと感じるくらい、あっという間に演技が終わったのだが、どうしてか今回のロシア杯はスピード感が薄く感じられて仕方なかった。“何か違う”・・・のだ。
と思いながら見ていたら、浅田真央だけではなく、全体的に他の選手も、スピードが遅く感じられたのだ。
何故だろう?・・・しばらく考えていたら、ピンときた。
カメラアングルが原因ではないか・・・?と。
どうも、斜め上45度?くらいの角度からのアングルが非常に多かった気がする。そうなると、必然的に白いリンクがテレビ画面に広がる。観客席やリンクサイドが見えない。すると・・・真横からの映像とは違って、「スピード感」を味わいにくくなるのだ。
選手の全身像を映そうということだと思うが、あまりに斜め45度?くらいの角度からの映像が多かったためか、私は途中から“イラッ”としそうになるのを抑えつつテレビ画面を見つめていた。
申し訳ないが・・・
この角度からの映像だと、ジャッジが出した点数にも“疑念”を生じやすいのではないか・・・同時に、そんな印象も持ってしまった。
カメラアングルと
カメラワークは、
お茶の間にフィギュアスケートを伝える者にとっては、かなり重要な任務だとつくづく感じた女子シングルショートプログラム。
浅田真央も
今井 遥も、
“今”(今出来る最善策)を魅せることが出来たと思う。
二人とも、いい演技だった。
浅田真央からは、自信を取り戻しつつある軸のとれた“心”と、磨かれた“表現力”と“技”が、お茶の間へ爽やかな風を運んできてくれた。
一方、
今井 遥は、佐藤有香コーチに師事したことで、アリッサ・シズニーと練習が一緒になることもあるようで、“刺激”を受けていると思われる。スケーティングが洗練されてきた。ほんの一瞬だが、朧気に今井にシズニーの面影を感じた。品のいいスケーティングをお茶の間へ届けてくれた。
そんな選手達の“素晴らしさ”を、もっと伝えて欲しいのだ、地上波放送には。
編集で作り混む必要性・・・私には、あまり感じられないのだが・・・。