銀盤の舞-フィギュアスケートエトセトラ-

スポナビ+ブログから引っ越してきました。

エリック・ボンパール杯—気になった部分—

エリック・ボンパール杯の男女シングルを見ていて、気になった部分があった。今回、そこを拾ってみたい。

(〜それにしても、地上波放送、かなりカットされていたな・・・。)

織田信成

フリー演技しか確認していないが・・・演技中盤以前から、どうも曲に乗り切れていないのを感じた。先日のNHK杯での、ベルネルよりも、体が動いていない。メディアの情報では、今年ケガした足は完治したわけではなく、「爆弾」抱えたままだったとか・・・。

どうも「アンラッキー」な出来事が、彼には多過ぎる。

何故・・・。

私の勝手な解釈だが、「目を覚ませ。もっと自分を信じて高みを目指せ。」と、神様かご先祖様が、彼に敢えて試練を与えているように思えてならない。

何故かと言えば、諸事情によりフィギュアスケートから離れていた時期が織田信成にはあったのだが・・・復帰して、さぁこれから!という時に、いつもいいところで「凡ミス」やらかしてしまうことが、一度や二度ではないからだ。

高橋大輔より、小塚崇彦より、最も美しいクセのないジャンプが出来る選手だと私は思っている。加点がつきやすい美しいジャンプ。にも関わらず・・・結果的には、悔しい思いをしてしまうことが、他の選手より多過ぎるように感じていたところに、今回の足の不調。

これは、与えられるべくして与えられた試練なのではないか・・・と、私は受けとめている。

ここを乗り越えた時、織田信成はまた一段と素敵なスケーターになるであろうことを、是非とも期待したい。

村上佳菜子

「今シーズンは、難しいことにたくさんチャレンジしているので・・・」

表彰台は逃したが、苦手とするループジャンプを跳べたことで、最後は“佳菜子スマイル”が零れていたのが、印象的だった。

昨シーズンは、あまりに勢いが有りすぎて、スケーティング自体、少し「雑」に見えていたのだが、今シーズンは改善しようとしているように見える。シズニーやコストナーの滑らかさから見たらまだまだではあるが、“意欲”はたっぷりとあるようだ。

そのためだろうか・・・昨シーズンより全体的に、スケーティング速度が落ちているように見える。加えて、内側から溢れる「感情」も押さえ気味だろうか?

気のせいか、キム・ヨナのスケーティングスタイルに、似てきたように思う。憧れの選手に、浅田真央キム・ヨナをあげている村上佳菜子だが、どちらかと言うと、ヨナに近い気がする。しかし、ジャンプの跳び方は、アメリカのキャロライン・ジャンに似ている・・・ジャンは、ジャンプを矯正中らしいが、以降最終滑走グループで彼女の姿を見掛ける機会が、めっきり少なくなった。

村上佳菜子も、クセのあるジャンプをする。ジャンプに入る直前の姿勢が、あまりに構え過ぎると言うか、体勢を前傾し過ぎると言うか・・・。六分間練習を見ていると、少し肩付近が「猫背気味」になっているのも、今シーズン気付いた。

高橋大輔が姿勢を矯正しているようだが、村上佳菜子も“矯正”が必要な部分が色々ありそうだ。

パトリック・チャン

どうも・・・覇気のない演技に見えた。フリーは特に。どこか調子でも悪いのではないかと思うくらい、心身が噛み合っていないように感じた。

だが・・・あっさりと優勝してしまった。

彼のステップの場面で、解説の佐野稔氏「・・・いやぁ、彼は難しいことやってますからね・・・」

角澤アナ「・・・」

佐野稔氏「・・・彼は難しいことやってますからね・・・」

佐野稔氏の解説は、よく分からなかった。

バンクーバー五輪で、採点問題が過熱した。選手や選手のファンまで、ファン同士か何か知らないが、誹謗中傷の“嵐”だった。

疑問を持つことや議論することとは、全く次元の違う“誹謗中傷”は、本当にうんざりする。

以来、

ジャッジの目線、ジャッジの気持ちになって、フィギュアスケートを見てきた(つもり)。

どんなジャンプに加点がつくのか?

どんなスピンに加点がつくのか?・・・等々。

だいぶ「ジャッジの気持ち」に近付けるようになってはきたが・・・それでも、チャンの演技を分析するのは、素人の私には至難の業だった・・・。

ちなみに、チャンは素晴らしいスケーターである。 あの滑らかさ、生で見たいものだ。