エリック・ボンパール杯—気になった部分—
エリック・ボンパール杯の男女シングルを見ていて、気になった部分があった。今回、そこを拾ってみたい。
(〜それにしても、地上波放送、かなりカットされていたな・・・。)
■織田信成■
フリー演技しか確認していないが・・・演技中盤以前から、どうも曲に乗り切れていないのを感じた。先日のNHK杯での、ベルネルよりも、体が動いていない。メディアの情報では、今年ケガした足は完治したわけではなく、「爆弾」抱えたままだったとか・・・。
どうも「アンラッキー」な出来事が、彼には多過ぎる。
何故・・・。
私の勝手な解釈だが、「目を覚ませ。もっと自分を信じて高みを目指せ。」と、神様かご先祖様が、彼に敢えて試練を与えているように思えてならない。
何故かと言えば、諸事情によりフィギュアスケートから離れていた時期が織田信成にはあったのだが・・・復帰して、さぁこれから!という時に、いつもいいところで「凡ミス」やらかしてしまうことが、一度や二度ではないからだ。
高橋大輔より、小塚崇彦より、最も美しいクセのないジャンプが出来る選手だと私は思っている。加点がつきやすい美しいジャンプ。にも関わらず・・・結果的には、悔しい思いをしてしまうことが、他の選手より多過ぎるように感じていたところに、今回の足の不調。
これは、与えられるべくして与えられた試練なのではないか・・・と、私は受けとめている。
ここを乗り越えた時、織田信成はまた一段と素敵なスケーターになるであろうことを、是非とも期待したい。
■村上佳菜子■
「今シーズンは、難しいことにたくさんチャレンジしているので・・・」
表彰台は逃したが、苦手とするループジャンプを跳べたことで、最後は“佳菜子スマイル”が零れていたのが、印象的だった。
昨シーズンは、あまりに勢いが有りすぎて、スケーティング自体、少し「雑」に見えていたのだが、今シーズンは改善しようとしているように見える。シズニーやコストナーの滑らかさから見たらまだまだではあるが、“意欲”はたっぷりとあるようだ。
そのためだろうか・・・昨シーズンより全体的に、スケーティング速度が落ちているように見える。加えて、内側から溢れる「感情」も押さえ気味だろうか?
気のせいか、キム・ヨナのスケーティングスタイルに、似てきたように思う。憧れの選手に、浅田真央とキム・ヨナをあげている村上佳菜子だが、どちらかと言うと、ヨナに近い気がする。しかし、ジャンプの跳び方は、アメリカのキャロライン・ジャンに似ている・・・ジャンは、ジャンプを矯正中らしいが、以降最終滑走グループで彼女の姿を見掛ける機会が、めっきり少なくなった。
村上佳菜子も、クセのあるジャンプをする。ジャンプに入る直前の姿勢が、あまりに構え過ぎると言うか、体勢を前傾し過ぎると言うか・・・。六分間練習を見ていると、少し肩付近が「猫背気味」になっているのも、今シーズン気付いた。
高橋大輔が姿勢を矯正しているようだが、村上佳菜子も“矯正”が必要な部分が色々ありそうだ。
どうも・・・覇気のない演技に見えた。フリーは特に。どこか調子でも悪いのではないかと思うくらい、心身が噛み合っていないように感じた。
だが・・・あっさりと優勝してしまった。
彼のステップの場面で、解説の佐野稔氏「・・・いやぁ、彼は難しいことやってますからね・・・」
角澤アナ「・・・」
佐野稔氏「・・・彼は難しいことやってますからね・・・」
佐野稔氏の解説は、よく分からなかった。
バンクーバー五輪で、採点問題が過熱した。選手や選手のファンまで、ファン同士か何か知らないが、誹謗中傷の“嵐”だった。
疑問を持つことや議論することとは、全く次元の違う“誹謗中傷”は、本当にうんざりする。
以来、
ジャッジの目線、ジャッジの気持ちになって、フィギュアスケートを見てきた(つもり)。
どんなジャンプに加点がつくのか?
どんなスピンに加点がつくのか?・・・等々。
だいぶ「ジャッジの気持ち」に近付けるようになってはきたが・・・それでも、チャンの演技を分析するのは、素人の私には至難の業だった・・・。
ちなみに、チャンは素晴らしいスケーターである。 あの滑らかさ、生で見たいものだ。