妖精のような今井 遥—2011〜2012—
人は、短期間でこんなにも“進化”をするものなのか、、。
今井 遥。
フィギュアスケート 2011で動画サイトを検索していたら、偶然、Faoi(ファンタジーオンアイス)金沢公演での、今井 遥の演技を見ることが出来た。
・・・驚いた・・・!
昨季の今井 遥は、プログラム楽曲あるいは構成の仕方もあったのかも知れないが、どこか先急ぎ過ぎのような、焦りのような、少々落ち着きがない演技をしていた印象があった。
少し、雑になっていたような、、。
(いいもの、持っているんだけどな・・・)
ところが、
Faoiの演技は全くの“別人”なのだ。
●滑らかさ
●スピンの美しさ
●スピンのバリエーション
●表情
フィギュアスケートの最新情報を一切チェックしていなかった私は、今井がFaoi以降長久保裕コーチの元を離れて、佐藤有香コーチ(ご夫妻)に師事するため、活動拠点をトロントに移した—ということを、今知ってしまった。
長久保コーチに師事している鈴木明子のブログに時折目を通しているが、今年の夏、何名かで佐藤有香のところに“合宿”に行っていたことが書かれていたが、その中に今井もいた。
今井のジャンプの入り方や所々の仕草に、長久保門下生である“証”(大袈裟だが、、、)が今も残っており、そういった部分は、鈴木明子に似ているのだが、スケーティングの滑らかさ、スピンの柔軟性、キャメルスピンからビールマンスピン、レイバックスピンからビールマンスピン・・・明らかに洗練されているのを感じた。
しっとりとしているがフレッシュさもあり、まるで妖精のようだ。疲れている時には“癒される”演技と言ってもいい。
疲労骨折の回復具合が心配とのファンの声もあるようだが、ケガの心配さえなければ、今季の今井 遥は面白いのではないだろうか?
Faoiまでの期間における、長久保コーチと有香コーチの師事比率は分からないが、短期間で見事な“レディ”に変身させたコーチ陣は恐るべしだが、その期待に応える今井も恐るべしだ。
昨季ジュニアからシニアにきた注目は、村上佳菜子だけではない。
今井には、佳菜子ほどのタレント性や華はないが、磨けば光り輝く「原石」であることは間違いない。
大人の階段を昇り始めた今井の挑戦を、楽しみに見守りたい。