銀盤の舞-フィギュアスケートエトセトラ-

スポナビ+ブログから引っ越してきました。

エキシビションに感じた“選手の進歩”— NHK杯—

満遍なく、全選手の演技について書くことが出来ると良いのだが・・・私にとってそれは物理的に難しい。

毎度のことながら、一部になるがお許しを。

かなりカットされた、地上波のエキシビションを見た。

選手について書く前に・・・。

カメラアングルとカメラワークに、思わず「山田く〜ん、座布団10枚没収して」(by笑点)(苦笑)。

小塚崇彦がイーグルをしていると思われる場面、鈴木明子がジャンパーを脱ぎ捨て、ゴールドのコスチュームで“艶めかしい動き”をしているであろう場面・・・何故に、全身映さぬのか、お主・・・。

イーグルは柔軟性が必要だから、まだ身体が固い大輔には出来ないと、本人が以前申しておった。それゆえに、イーグルは貴重な“技”ぞな。ちょっと前なら、本田武史殿が綺麗なイーグルを見せていたものじゃ。今なら、小塚崇彦じゃな。彼のイーグルは、とても美しいぞ。顔のアップはそんなに要らん。フィギュアスケートは、滑らかなスケーティングや優雅な動き等、全身の動きを見て楽しむものじゃ。部分的な映像だと、せっかくの楽しみが半減して困るのじゃよ。競技の後に行われるエキシビションは、試合の緊張解き放たれた素敵なお祭りじゃよ。アイスショーよりも楽しみなんじゃって。

セッシャの楽しみを奪うでない。

・・・何故か途中から、インチキ時代劇になってしまった(笑)。

フィギュアスケートは、全身を映してたもれ。

真面目に行くとする(笑)・・・。

競技よりも、エキシビションの演技に、選手の「進歩」を感じることがある。

試合の後に行われるエキシビションに、ジャッジはいない。緊張感も試合とは比べ物にならないだろう。 アイスショーのように、観客を楽しませることに意識を置いたエキシビションでは、試合では禁止されているボーカル入りの曲(アイスダンスのみ、ボーカル入りの曲は試合で使用可。)を使用したり、小道具を使用したり、見ることの出来ない一面を覗くことが出来る。

そこが、エキシビションの楽しいところなのだ。

だからだろうか・・・。

エキシビションに、より「選手の進歩」を感じる場合があるのだ。

鈴木明子

家族が、「あっこちゃん、腕上げたね。・・・そうそう、こういうノリ、いいねぇ。上手いねぇ。」と、思わず呟いていたが、本当に昨シーズンまでより一皮も二皮も向けた気がする。 せっかく、艶めかしいポーズをとっていたでしょうに・・・あぁ、カメラが・・・。

鈴木明子は自分で振付けもする。プロ転向した場合でも充分やっていけそうな気がする。観客を湧かせる“腕”は、アイスショーには必要不可欠要素だ。

浅田真央

エキシビションのコスチュームは、痩せた体型をかなりカバーしていた。白を使っていたので、白特有の“膨張性”が効いたのかも知れない。

佐藤信夫コーチに師事する以前のスローバラードなプログラムより、今の方が、何十倍も「うっとり」する演技をする真央。スローテンポはスケーティングが美しくないと全く映えない。腕あげたなと感じる瞬間だ。

小塚崇彦

エキシビションを見て、「やっぱり上手いわ・・・」とつくづく感じた。生で見たら、どれ程きれいだろうか、彼のスケーティングは。コスチュームも似合っているし、カッコいい。

緊張感和らいだせいか、伸び伸びと演技している様が、カッコ良さと優雅さを見事に融合していた。

何だかんだ言いながらも、正統派スケーティングがこれ以上“似合う”日本人スケーターは、彼を置いて他にはいないのではないか・・・?

高橋大輔

白いシャツに黒いパンツスタイル。今シーズンはショートもフリーも、黒づくしなだけに、エキシビションの白シャツが眩しく、「ドキッ」とする。

ラブレター、アメリと、スローバラードなエキシビナンバーが続く。正直、ラブレターを最初見た時は、躍動感溢れるプログラムや、セクシーあるいは濃いプログラムに見慣れていたせいか、また「それが高橋大輔だ」という捉え方もしていたせいか、今ひとつピンとこなかった。

ところが、アメリでまた新境地を見せ、今回は「今までの大輔にはなかった大輔」を披露してくれたような気がしている。

下手すると“退屈”なナンバーと言えなくもない。ひたすら、静かに舞う。今までの大輔なら、申し訳ないが「退屈」したかも知れない。しかし、全く退屈しないのだ。それどころか、「もっと・・・そこにいて・・・もう少し、静寂な舞を見せて・・・」とリクエストしたくなる程だった。

背も高くてイケメンな外国人の特権だと思っていた、この静寂な表現の世界を、高橋大輔は「退屈させることなく」演じることが出来る・・・腕あげたなぁと感じた一幕だ。

川口悠子アレクサンドル・スミルノフ組■

モボ、モガ(モダンボーイ、モダンガール)と言う言葉が流行った時代を彷彿とさせるような、川口の髪型がすごく似合っていたし、ドキッとした。昨シーズンまでは一般的な「ボブヘア」の印象しかなかっただけに。

演技を見ていても、大人の魅力を見せ付けられた気がした。

試合とはまた違う一面を見せてくれた二人。一般の方にもっと知って欲しいのだが。

高橋成美マーヴィン・トラン組■

すっかりお馴染みになったエキシビションナンバー。これを聴くと手をくるくるして同じ動きをしたくなる。私にとって忘れられないナンバーになった。

アンコールで見せた高橋のハチャメチャ振りは、エキシビには「必須」だ(笑)。実に頼もしい。ここでまたカメラが・・・マーヴィンを映さなアカンでしょう・・・。

NHK杯関連は、ここでひとまず終了する。

だが・・・

単発で書きたい選手があるので、また後日に。

お休みなさい・・・。