銀盤の舞-フィギュアスケートエトセトラ-

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別次元の高橋大輔 —全日本選手権大会—

「攻めの気持ちを持って、挑んでもらいたいですね。」

明日、女子シングルのショートプログラムを迎えるにあたり、番組の最後に荒川静香が“さり気なく”加えたこの言葉が・・・とても心に響いて仕方がなかった・・・。

男子シングルのショートプログラムが終わった。

蓋を開けてみれば、トップの高橋大輔と2位の小塚崇彦との点差は、10点くらい離れてしまっただろうか?。

だからと言って、小塚の出来が悪かったわけではない。今シーズンの彼の演技の中で、最高の仕上がりだと私は感じた。観客席もスタンディングオベーションを惜しまなかった。

フィニッシュの直後には、控え目なガッツポーズ。本人も手応えがあったと思う。

しかしだ・・・、

高橋大輔、この男はどこまで我々を“魅了”し続けるのだろうか?

ケガして以降、バランスとタイミングが上手く噛み合わず、4回転を無事に降りることが出来なかった大輔だったが、何と4回転—3回転(トウループ)のコンビネーションにしてきた。

見事に成功した。

高さもあったと思う。

痺れた・・・最高に興奮した。

大輔の無事着氷した4回転ジャンプを見たのはずいぶんと久しぶりだっただけに、テレビ画面の前で私も拍手喝采していた。

国際試合ではないため、得点を単純に比較することは出来ないと思うが、素人の私が見ていても、「90点代」は間違いないと確信した。

私は思わず、呟いてしまった・・・チャン、見てた?・・・他意はない。高橋大輔に確実な4回転が加われば、パトリック・チャンに点差をあけられる機会も減るだろうという意味からも、私はかなり興奮していた。

クリーンに果敢に“攻める”演技を魅せつけられると、美しいとか素敵とかカッコいい等という「アーティスティック」な部分への刺激だけではなく、やはりフィギュアスケートというものは、紛れもなくスポーツである・・・という原点に立ち戻らせてくれるから、気分が良いのだ。

“果敢に攻める”演技と試合内容は、見ていて飽きない。

高橋大輔はある意味「別次元」な選手かも知れないが、彼が今、日本男子シングル界をリードしていることによって、追い掛ける選手達には刺激にも励みにもなるのではないだろうか?。(場合によっては脅威にもなるだろうが・・・。)

守りに入らず、チャレンジし続ける高橋大輔が、我が日本の選手であることを嬉しく思うと同時に、ソチ五輪まで競技生活を続行してくれることに、改めて「感謝」の気持ちでいっぱいだ。

こんなに痺れる大輔を、まだ応援することが出来るなんて・・・実に有難い。

申し訳ない、高橋大輔を誉め讃える内容に終始してしまって(苦笑)。

取り急ぎ、今日はここまで・・・。

※ 明日は、男子シングルのフリー、女子シングルのショートプログラムがある。女子は特に“やりにくい”部分があるかも知れないが、それぞれにベストを尽くして欲しい。