銀盤の舞-フィギュアスケートエトセトラ-

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高橋大輔の「勘」に期待したい — ニコライ・モロゾフとの再タッグ —

高橋大輔ニコライ・モロゾフ氏と、再び一緒に仕事をする・・・このニュースが流れてから、1週間少々は過ぎただろうか?

勿論・・・と言っておくが、とても驚いた。

しかも、ニコライ氏側からの「ラブコール」だと言う。

— 何を企んでいらっしゃる? —

策士と言われる彼だけに、必ず何か「計算」があってのことだろうと思っているのだが、ソチ五輪に向けて「ロシア人以外の選手」を新たに引き受けることはしない・・・はずではなかったか?

しかも、ロシア側がよく許したものだ、大輔の担当になることを。

何人かの方のブログにあったが、ニコライ氏が現在担当している、ロシアの選手達(特に男子シングル選手だと思うが)が、今一歩上の階段にいけないでいるから、ここに新たに「高橋大輔」というロシア人以外のトップスケーターを手掛けることにより、ニコライ氏が抱える他の選手達への「刺激」になればいい・・・そういう狙いも、彼にはあるんではなかろうか・・・という見方だが、私もこれは“有”だと思う。

女子シングルは目に見えて頑張っていることが分かるのだが、男子シングル。アレクセイ・ヤグディンエフゲニー・プルシェンコ、この二人の功績があまりに大き過ぎるのか・・・それに続く男子シングル選手が、なかなか出てこない。勿論、アルトゥール・ガチンスキーなどいるのだが、どうも今一歩何か足らない気がする。

ニコライ氏は、自分の抱える選手に「刺激」を与えることで、ロシア国内の他の男子シングル選手にも、切磋琢磨しあって“下剋上”してもらいたい、そう考えているのかも知れない・・・あくまで憶測だが。

フローラン・アモディオの演技を初めて見た時、「ニコライは、結局、高橋大輔に未練があるんじゃないのかな?」私はそんな風に感じたのだ。

誤解しないで欲しいが、アモディオに罪はない。

元々ダンスが得意なアモディオに、ニコライ氏は高橋大輔に出来なかったことを、どこか重ねてはいないか・・・アモディオが日本でも知られるようになった最初の頃は、なんとなくそう感じられて仕方なかった。最も今は、アモディオ色が滲み始めているので、彼の演技に“大輔”を重ねて見ることは無くなったが。

高橋大輔とニコライ氏は、どこか「似ている」部分があるようにも私は感じる・・・。時折、取っ付きにくい“鋭さ”を大輔は見せる時があるのだが、ニコライ氏にもそんな側面がある。いい別れ方をしなかったにも関わらず、ニコライ氏の「ラブコール」に悩みながらも首を縦に振ったのも、何かお互いに“縁”を感じるということなのだろう。(いくらソチ五輪を考えてのことでも、組みたくない相性の合わない人とは大輔と言えども組まないはずだ。)

ニコライ氏に誰か“助っ人”が加われば、彼単独での作業より、いいプログラムが仕上がるような気もするのだが・・・。

思い出したが、ニコライ氏が初めて高橋大輔を担当した当時、「大輔は、アレクセイ・ヤグディンを彷彿とさせる」といったことを語っていた。引き出しが多いとも。

ヤグディンの「ウィンター」は名プログラムと言われている。

高橋大輔に、どう化学反応を起こそうとしているのか・・・。

巷で不安視されているニコライ氏のことよりも、勘の鋭い大輔の「悩んだが」という部分に、私は少し引っ掛かってはいるのだけど(いい直感が働く場合は、判断下すのにそう時間はかからないから。)、高橋大輔の悩みながらのその「勘」に、私は期待してみたい。いや・・・掛けてみたい。

※ 今流行りの風邪(喉の強い炎症、咳、痰、関節痛等)に罹患してしまい、記事にするのが遅くなってしまった。まだ「病み上がって」はいない・・・風邪ごときとバカにしている方、いやぁ〜しんどいですわ、今の風邪。ご用心めされ!