銀盤の舞-フィギュアスケートエトセトラ-

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国別対抗戦 — 追記:ジェレミー・アボット —

前回の記事へいただいたコメントで、載せ忘れた選手がいたことに気付いたので、追記を。なお、コメントに対する返しは、追って行うのでご了承の程を。

ジェレミー・アボット

私の記憶違いなら申し訳ないが、昨年(今シーズン)のグランプリシリーズで、彼を見ていない気がする・・・あるいは、私が見逃しただけかも知れないが、ショートプログラム、フリーともに、国別対抗戦で「初めて」見た気がした。

男らしさ、カッコ良さ、大人の魅力を醸し出したショートプログラム、穏やかな、優しくもどこかはかなげな落ち着いた魅力を醸し出したフリーは、ジェレミーにしか表現出来ない最高の舞台だったと思う。

完璧にはいかなかった。それでも、観衆に訴えかけてくる熱いものと、鍛えぬかれた美しいスケーティングは、私を充分惹き付けた。

「こんなに、内面を表現出来る選手がいるだろうか?」

高橋大輔とは違う、羽生結弦とも違う、ジェレミー・アボットならではの、曲の持つ雰囲気と、映画音楽なら映画ならではのストーリー性を意識した表現力は、他に追随を許さない彼独特の「個性」だとも言える。

完璧なら・・・ノーミスなら・・・かつての、トービル・ディーン組の「ボレロ」(アイスダンスサラエボ五輪で当時の芸術点で、6点満点を叩きだした伝説の演技)に負けない程の、新たな世界を魅せつけてくれていたかも知れない。

本当にこの人の表現力、演技力は、素晴らしい。

来シーズンは、調子を取り戻した絶好調なジェレミー・アボットに出会えることを期待したい。

ジェレミー、胸熱くなる舞台をありがとう。

そんな彼を、我が日本の佐藤有香がコーチしていることを、私は誇りに思う。