銀盤の舞-フィギュアスケートエトセトラ-

スポナビ+ブログから引っ越してきました。

来シーズンがきて初めて、明子欠乏症になりそうな予感

 本当ならば、「鈴木明子引退」について華々しく、記事をぶち上げようとしていたのだが、何だろう…まだ、私の中で「引退」したような実感が湧かないでいる。

 3月30日、さいたまスーパーアリーナへ出向いた。

世界フィギュアエキシビションを見に。

A席600番台の位置だったが、キス&クライが向こう側に見える見晴らしの良い席だった。選手の顔は見えなくても、全体が見渡せた。

 鈴木明子は、10番目の登場。

 演技の途中、何でもない場所でつまずいたが、いきなりバタッと倒れたので「演出」のようにさえ感じられた。

 内心、「リベルタンゴが見たい」と思っていたが、それは私のわがままだ。ラベンダーの香りに乗せて、現役最後の滑りを感謝の気持ちを込めながらであろうか、幾分ゆったりと演じてくれたように思う。

 その滑りを見つめながら、涙がこみあげてきて、実はあまり覚えていないのだが、ただひとつ感じたのは、バンクーバー五輪直後にアイスショーで見た時のあの「勢い」は、感じられなかったということだ。

勢いとは、曲のテンポは影響しない。現役ならではの、「勢い」なのだ。

それを感じた時、「あっこちゃん…、引退なんだな…。」と何故か納得出来た。

納得は出来たのだが、まだ私の気持ちのどこかで、区切りがついていない。自分のことで慌ただしく、ネットニュースも新聞もろくに読む時間がなかったためか、今一つ実感がないのかも知れない。

 おそらく、来シーズンがやってきて、グランプリシリーズなどに鈴木明子がエントリーしていない状況を見て、初めて、「あまロス」ならぬ「あっこロス」に陥るのではないかという気がしている…。

 今言えることは、「あっこちゃん、今までありがとう!お疲れ様」ということだけだ。

 気持ちがまとまらないので、書きようがない。

 こんな気持ちになるのか…、いやはや、高橋大輔の時はどうなるんだろうか…?

 鈴木明子のフリー「オペラ座の怪人」が終わり、キス&クライに戻ってきた時、いつも以上に深々とリンクに頭を下げ、ドアを開閉してくれている係のお姉さんにも会釈をした、あっこちゃんならではのその思いやりの姿を見た時、羽生結弦ではないが、私も泣けて泣けて仕方がなかった。(…って、これを書いている今でさえ、思い出し泣きをしている…。)

 鈴木明子との出会いは、「リベルタンゴ」だった。

 大輔が、「あっこちゃんのタンゴが見たい」と言って、再びリベルタンゴを演じることになったことを、実は最近知った。それまでは、最初に演じられたリベルタンゴを知らず、大輔の一言で初めて演じることになったのだと、勘違いして覚えていた。

 世界の大輔を魅了した「鈴木明子リベルタンゴ」を、私もいつか生で見てみたい…。

 いつまでも、私には Very Very Akko!!