銀盤の舞-フィギュアスケートエトセトラ-

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プルシェンコ“資格回復”

伊藤みどりさんの嬉しい“表彰台2位”(国際アダルト選手権)の話題が飛び込んできた後には、またひとつ、嬉しいニュースが目に入ってきた。

時事通信共同通信によると、ロシアのエフゲニー・プルシェンコ氏の“競技会出場資格”が「回復」したとのこと。

そもそも・・・資格剥奪自体に“問題”があったようだから、複雑な心中だったのかも知れないが、「帝王」(王者、皇帝・・・彼にはいくつもの“名前”があるが、今回は帝王と呼ばせて頂く。)の舞に、再び出会えるかと思うと嬉しくて仕方がない。

かつての6点満点の時代から採点システムが変わり、GOE(加点)や演技構成点などのような、素人には判断が難しくなった今の採点システム。ノーミスでも勝てないこともある時代、ジャンプ等で転んでも“勝者”になれることもある時代・・・かつての6点満点時代には、あまり考えられない今の採点システムが、フィギュアスケートの人気に影を落としているように感じられてならない。勿論、今の採点システムには、良い点もあると思うが・・・。

そんな、見た目の印象通りにはならない今の採点システムに、果敢に異を唱えたプルシェンコ氏。

バンクーバー五輪での彼の“訴え”は、その手法に批判が浴びせられもした反面、多くのフィギュアスケートファンの心には、彼の“真の思い”(何故、あのような発言と行動を取ったのか。)が、熱く響いていたに違いない。

五輪王者であるからこそ、「アスリート」であるからこそ、彼の訴えにたくさんの人々が、耳を傾けた。

その甲斐あって、男子シングル界は再び「4回転時代」に突入した。

フィギュアスケートを、野球やサッカー等と同じ感覚で“スポーツ”と呼ぶには、少し違和感があるかも知れない。しかしながら、フィギュアスケートは紛れもなく“スポーツ”であるという証を、世間に知らしめたのは、やはり、エフゲニー・プルシェンコ氏の影響が「大」だろうと思う。

※それ以前には、伊藤みどりさんという素晴らしいアスリートの存在も忘れることは出来ない。

みどりさんの復活(期間は分からないけれど・・・)や、プルシェンコ氏の復活は、砂漠にオアシスというくらいの“喜び”を感じて仕方がない。

今度のシーズン、楽しみになってきた。