小塚崇彦 -静かなる挑戦-
フィギュアスケート界のサラブレッドというのは、有名な話だが、
「小塚君さぁ、、ちょっと地味じゃない?」
「衣裳とか振付けを、大輔君とか織田君みたいに、もうちょっと、アピールするように、何とかならないのかなぁ〜?」
素人目に見て、あまりに地味すぎる…らしい。
確かに、、派手でないことは伺える。
振付けを担当しているのは、佐藤有香。
ジェレミー・アボット(アメリカ、男子シングル)のコーチでもあり、佐藤信夫コーチの実の娘であることは、言うまでもない。
佐藤有香は、「地味かも知れないけど、今彼に出来ることを、少しずつやらせている。」衣裳が地味だと思えるのは、「足元のステップ」を、目立たせるためだと言う。
今の採点システムになってから、佐藤有香が現役時代の、どちらかと言うと、玄人受けするステップが、今、再び注目を集めているらしい。
佐藤有香のストレートラインステップ等は、最大の見せ場だった。
「世界一のステップ」と称された。
わくわくしながら、テレビにかじりついた。
派手さは無かったけど、そのステップ、足裁きは、子供心に、「すごいなぁ」と、見とれたことを思い出した。
「世界一のステップ」の持ち主だった佐藤有香から、振付けを受けている、小塚崇彦。
その佐藤有香の親であり、コーチでもあった、佐藤信夫、久美子夫妻に、師事している小塚崇彦。
バンクーバー五輪では、四回転が両足着氷になってしまったが、パトリック・チャンには悪いが、私の中では、小塚が勝っていた。
カート・ブラウニングは、当時、佐藤有香をお気に入りのスケーターのひとりに、あげていたという説もある。
玄人に特に評判の良いとされる佐藤有香のステップ及びスケーティング、そして、小塚崇彦。
今はまだ地味かも知れないが、少しずつ少しずつ、佐藤有香が、「良質の味付け」をしてくれるに違いない。
やがて…
素人にも評判が高まる、そんなスケーティングを期待したい。