銀盤の舞-フィギュアスケートエトセトラ-

スポナビ+ブログから引っ越してきました。

長いことご愛読いただき、ありがとうございました。

バンクーバー五輪以降、細々と続けてまいりました当ブログですが、ここでいったん幕を閉じたいと思います。

スターズ・オン・アイス2016の東京公演の記事を楽しみにされていた方がいらっしゃったとしたら、大変申し訳ありません。

理由としましては、一言では言い表せないものがありますが、敢えて申し上げれば、スポナビブログサイトの大幅なシステム改変により、私自身にとっては「表現しづらくなった」ことがあります。

● コメント投稿が、スポナビIDかYahoo!IDのいずれかに絞られたことにより、活発な意見交換が出来なくなったこと。

● テンプレートが統一されてしまい、ブログパーツも貼り付けられなくなり、「ブログの個性」を表現しづらくなったこと。

● より専門性の高い記事を求められるようになったこと。

まず、これらの3点が理由にあります。

が…。

一番私の中で大きい理由は、別にあります。

● 有名選手が相次いで引退したことで、以前のようなフィギュアスケートへの情熱が薄れてしまっていること。

● 大好きで仕方のなかった高橋大輔氏の引退後の演技に、魅力を見いだせなくなっていること。

この二つが、一番大きい理由でしょうか…。

高橋大輔氏について

現役時代の大輔氏の演技を、生でみたことがありません。

現役最後かも知れないと思った、2014年の世界選手権にはどうしても行きたくて、エキシビションのチケットに応募し、当選出来ました。「現役の大ちゃんの演技を見られるのは、私にとってはこれが最初で最後のチャンスかも知れない」そう思って…。

ところが、足の負傷により出られなくなってしまいました。

エキシビションも欠場です。

大輔氏目的でチケットをゲットした私は、ガクっときました。

結局、現役時代の大輔氏の演技を生で見る機会にはとうとう恵まれず…。

それでも、鈴木明子さん、町田樹氏など好きな選手はいましたし、海外の有名スケーターの演技も見られるので、気持ちを切り替え、さいたまスーパーアリーナまで出かけました。(今となっては、スターズ・オン・アイスより、世界選手権エキシビションの方が、私には思い出深いショーとなりました。)

そこで…、

町田樹氏の演技に、心奪われてしまったのです。 

(これについては、当ブログで過去にアップしています。)

大輔氏がいないので、「何かひとつでも自分にとって、心に残る演技と出会えたら本望」という思いで観覧していましたところ、第二部後半に町田樹氏登場。

驚きました…大ちゃんいないのに???…え????…マッチー???…え?え?

町田樹の放つ空気感が、会場全体を支配していって、息つくことを忘れさせるほど、高橋大輔がそこにいるような錯覚に陥ったのです。

これには、ひとつ、振付が宮本賢二先生だったこと、町田樹氏が高橋大輔をリスペクトしていたこと、これらが体中からぶわっと放たれていたんだろうと思います。

が、今になって思うことは、ある意味遅咲きとも言える町田樹氏は、「自分の引退時期」というものを模索していたのかも知れません。また、自ら振付を行うことの出来る彼は、エキシビションまでもひとつの作品と捉えていたのかも知れません。

色々な思いが、何重にもなって町田樹を作り上げていったのだろうと…。

2014年の世界選手権エキシビションでのナンバーも、私が勝手に「今思えば」的回想をすると、ある種の覚悟のような思いがあったのかも…時がたてばたつほどそのように感じられて仕方ないのです。他の方が何と言おうが…。

そんな町田樹氏の演技、ゾクゾクっと身震いしたくなるようなあの空気感が、2年たった今でも実は脳裏に焼き付いて離れないでいるのです。

大輔氏のいない世界選手権エキシビションの中で、町田樹氏の演技は想像以上に私を虜にしました。あの時の感動が、今も尾を引きづっている…のかも知れません。

昨年初めてスターズ・オン・アイスを見に行きました。

しかし、あろうことか大輔氏の演技をあまり覚えていないんです。

初めて念願かなって、生で大輔氏の演技を見ることになったある種「軽い緊張感」からだろうか…そう思っていましたが、どうやらそれは違いました。

今年のスターズ・オン・アイスで、人生二度目の高橋大輔氏の演技を生で見て、「何か、違う」そう感じたのです。

何が違う?

現役時代に、リンクに出てくるだけで会場を支配してしまうほど、熱く強い空気を放っていた彼、それはテレビ画面からも充分すぎるほど伝わってきていました。だから、心惹かれたのです。

何度も熱中し、何度も興奮し、「男子フィギュアスケートって面白い」って本当に感じさせてくれた人。

高橋大輔氏の功績はとても大きい、その思いは今も変わりません。

けれど…、

スターズ・オン・アイスでの彼の演技を見ていて、何というか、体中から湧き上がるような情熱やハートを、どういうわけか私は全く感じられず、キャッチ出来ずにいたのです。

昨年も今年も…。

アイスショーでは、グループ演技も楽しみのひとつとなっているのですが、そのグループ演技でも「大ちゃん、どこ?…あ、いた、いた」なんて、ファンの私が何故見失うんだろう…真央ちゃん、あっこちゃん、佳菜子ちゃん、織田君…遠目からでもすぐ分かるのに、何故、大ちゃんを見失うんだろうと、自分でも不思議で…。

「おかしいな、私は大輔ファンだよね?そうだよね??」変な話ですが、自問自答するなんていう日もありました。

今年になってから、ネットの対談記事みたいなものだったでしょうか、ちょっとソースを探せないんですけど、大輔氏の言葉の中には、将来どの方向に行くべきか、いまはまだ答えを見つけられていない、狭間にいるような、だから色々なことにチャレンジして…といったようなことを述べている記事を見つけたのです。

これだ!!

私が、引退後の彼の演技に以前のような魅力を見いだせなくなっている理由が、やっとわかったのです。

彼自身が、自分の方向性というものを模索している段階にあるから、それが「迷い」とまではいかないものの、現役時代の獲物を狙うかのような激しい目つきであったり表情であったり心であったり、そういった情熱が、今は現役時代のようには持ち合わせていない、だから、私の心にヒットしないんだなと。

技術力がどうの、表現力がどうのという「目に見える部分」だけが、私の心を鷲掴みにするというわけではないんです。

オーラというんでしょうか、空気感。

私生活においても、男女問わず「あの人、魅力的だな」とか「話しやすい人だな」と感じるのは、私にとっては空気感そのもの。

私が高橋大輔氏の演技に心惹かれたのも、技術力云々じゃない、彼の体から発せられる空気感に他ならない。

その空気感が、引退後の演技からは、少なくとも私自身のアンテナには、現役時代のように引っかかってはこなくなってしまったのです。

2014年の世界選手権エキシビションにおける、町田樹氏の演技が想像以上に瞼に焼き付いているだけに、それ以上のものを求めてしまう私がいることは否定しませんが、そこを差し引いても、今の大輔氏の演技には、グッとくるものを感じられず、そのことが私のフィギュアスケートそのものの楽しみ方を、迷わせている…そんな気もしないでもありません。

話はそれますが、私は、つんく♂さんが結構好きなんですが、今口から言葉を発せなくなってしまった状態にあっても、再びつんく♂さんの魅力を感じてきています。それでも、何年か前、「どうしたんだろう?最近のつんく♂さん、あんま、魅力を感じないなぁ」という時期があったんです。

その際、後で知ったことですが、テレビで「この先、どういう方向に進めていったらいいのか」彼は迷っている段階にあると知りました。

迷っている最中に作り出した作品には、以前のような勢いや魅力はない…当然と言えば当然です。

今のつんく♂さんは、声を失うという状況で、今自分に出来ること、今の自分だから出来ることは何か を懸命に考え、覚悟を持って仕事をされていますが、それがテレビを通しても、つんく♂さんの表情や空気に凄く表れている…。

大輔氏も、今、その途上にあるんだと思います。

だから、何年後か、必ず再び熱い情熱でもって、私の心を掴んでくる日がくるのではないだろうか…今はそう感じています。

それまで?か、再開するかどうかも分かりませんが、当ブログはここでいったん幕を閉じることにしました。

私自身が、以前のようにフィギュアスケートに熱中しきれなくなっているのに、専門性高い文章など書けるはずもありません。

中途半端な思いで書いたところで、読み手の方に失礼だろうと…。

別ブログを始めたのも、ここで書けることの限界を感じたからでもあります。

別ブログでは生息していますが、フィギュアスケートについては、ほぼ更新しないと思います。よほど心を震わせるものがあれば別ですが…。

長いこと、ご愛読いただいた皆様方、大変ありがとうございました。

以前よりコメント投稿したりお世話になっているブログには、ひょっこりコメントさせていただくこともあるとは思いますが、自ら記事を更新することは今日でいったん終了とさせていただきますが、ブログ自体は、閉鎖せず閲覧可能な状態にはしておきます。

今まで本当にありがとうございました。熱く、熱く、御礼申し上げます。

どうか、お体お大事に、笑顔でお過ごしください。

感謝を込めて。

y-loveやっち。

追記:そのスポーツが長く未来永劫、人々に愛されるために欠かせないのは、子供たちです。子供たちに愛されなければ、未来はありません。フィギュアスケートの魅力というのは、野球やサッカーと違い、個々のスケーターに委ねられるところがかなり大きいです。そのため、個々のスケーターの一挙手一投足、発言や行動に、より、人々は注目していきます。そのため、「言いたくても言えない」ことも少なくないものと想像します。もっと、一人一人のスケーターが自由に発言出来る環境であるといいのですが、マスコミがそれを妨げてしまうところ、少なくありません。

それでも、今までの状態でフィギュアスケート界の未来が明るい…とは、私には思えません。

より一層、地域に愛される、子供たちに愛される、そんな明るい未来に、フィギュアスケート界もなってくれたら…と、切に願います。

スターズ・オン・アイス東京公演を見にいったのだけど…。

記事をアップすべきかどうか…考えたのだけど…敢えてアップすることにした。

昨日、H28.4.16(土)に、スターズ・オン・アイスを見に代々木第一体育館へ出かけた。

熊本では大きな地震が起きたので、東日本大震災を経験している私としては、何とも複雑な心境になりながらも東京へ向かった。

テレビの報道では、「ボランティアの受け入れ態勢はまだ整っていない」ということだったので、目立った支援活動はこれから…ということなのでしょう、自衛隊の炊き出しや水の補給、地元の有志のメンバーによる炊き出し等が始まり出したところ、そんな状況のようだ。

受け入れ態勢はまだ…と言うのは、当然だろうと思う。

善意でボランティアに来てくれても、全国からたくさんの人が詰めかけると交通網がマヒしてしまう。また、混乱に紛れて悪さを働く偽ボランティアというのも生じてくる。現場では、様々な混乱が生じるから、理解できる。

その一方で、被災した人たちにとって、緊急に必要な物資があるのも事実。

我が岩手県遠野市では、友好関係を築いていることから、早速物資の搬入手配をしたと、お昼のニュースで知った。

ネットを見れば、野球界やゴルフ界でも、「現時点で出来うる範囲での活動」とも言える、募金の呼びかけ等をすぐさま行っているとあった。

実際に被災地へボランティアへ出向かなくとも出来ることは必ずあるわけで、勿論、それらを「見極めて」少し時間をおいてからの行動でも、なんら問題はないと思っている。

しかし…、

昨日出向いたスターズ・オン・アイスでは、大型スクリーンにメッセージを出すことも、募金を呼びかける動きなどもなかった。

会場が代々木第一体育館で、グッズ売り場と出入り口が接近しており、公演が終わってから退場する際も、出入り口付近にグッズ売り場が設けられているため、グッズを求める人と退場したい人とが、そこでいったんブロックされる感じになってしまい、余計に混雑が生じている。そんな状況なので、緊急に「募金」を呼びかけるなんていうことは出来ないだろうし、スターズ・オン・アイスは有名選手やメダリスト達が来るので、余計に混乱を生じさせることにもなり兼ねず、スターズ・オン・アイスの特性として、難しいのだろうとは思う。

だが、そういった中でも、大型スクリーンに何かメッセージを出すとか、出来ることはあったのではないだろうか?と、勝手ながらそう感じてしまった…。

だって、熊本にはフィギュアスケートファンもいるでしょう?

地理からすれば、東京公演よりは大阪公演の方が近いだろうけど、もしかしたら、東京公演に来ようとしていた人もいたかも知れない…。

また、熊本や九州出身だけど、東京在住という人もいるだろうし…。

そう思ったら、「何か出来なかったのかな?」と、ふと、感じてしまったのだ。

気持ちが複雑な中、浅田真央がフリーのプログラム「蝶々夫人」を演じてくれたのを見て、何故だか心がじーんとして、今回彼女の演技が一番脳裏に焼き付いた。真央ファンじゃないんだけど…。

トリプルアクセルを飛ぶか」「難しいジャンプを飛ぶか」…ごめん、私にはそういうことはどうでもいい。

いつもそうなんだろうとは思うが、今回、とても心を込めて滑っているように感じたのだ。

正直、浅田真央のことについては、良くも悪くも反響が大きすぎて書かないんだけど、今回は贔屓にしている高橋大輔でもなく、鈴木明子でもなく、浅田真央が演じる蝶々夫人に胸を打たれた。

いや、言い方を変えましょう…高橋大輔鈴木明子も良かった、特に鈴木明子は昨年のリベンジと言っては語弊があるかも知れないが、ジャンプをきちんと決めてくれた。転倒はなかった。良かったんです、皆さんがね。

その中でも、浅田真央蝶々夫人が、私にはより一層心に響いてきた…。

感動の仕方は、人それぞれ違う。

羽生結弦タイプの演技に感動する人もいれば、高橋大輔タイプの演技に感動する人もいる。以前の職場の同僚なんて「私は、羽生君や真央ちゃんはいいの、私はプルシェンコが見たいのよ」と言う。人口何人だ?たくさんいるんだから十人十色の感じ方があってむしろ健全だと思う。

また、感動とは、同じ人物でもその人の置かれた環境や体調等によっても、感じ方は異なってくる。

私が大輔ファンだからと言って、いつも同じように感動するかと言えば全く違う。

「何だ?今日の大ちゃんは、覇気がないな…」と感じた試合だって過去にあったように。

蝶々夫人にじーんとなったのも、今シーズンずっと見てきたプログラムでもあったし、思うように演技がまとめられない場面も見てきているので、熊本地震があって複雑な心境になっている私の心と、何かリンクしたのかも知れないが、本当に不思議なんだけど、私はテレビを通してみる浅田真央よりも、生で見る方が伝わるものがある。

テレビがバイアスかけているせいかな…?

熊本では大きな地震があり、今日から北日本では天気が大荒れとなって、強風による被害も出ている。

スターズ・オン・アイスの東京公演、今日H28.4.17(日)は小塚崇彦の現役最後の演技となっているはず。東京でも強風の被害が場所によっては出ているらしいが、見に行く予定だった人たち、無事に行くことが出来ているだろうか…。

被害に遭われた方々、どうかお体ご自愛ください。

岩手より愛をこめて…。

y-loveやっち。

※追記…スターズ・オン・アイス東京公演については、状況が整い次第、こちらか別ブログでアップする予定です。

フィギュアスケート…雑感

世界選手権の女子フリーは、見事な戦いだった。

選手みんな素晴らしかったのだけど、個人的には、アシュリー・ワグナーの演技に心を奪われた。

圧巻だった。アメリカ勢にメダルを!のプレッシャーは半端じゃなかったと思うのに、負けず、ノーミスで演じきった姿は素晴らしかった。

個人的に、皆さん好きな選手や応援している選手がいらっしゃるでしょう。

それぞれに、好きなタイプの選手、好きな楽曲、好きなプログラム…色々あると思う。

私がここ、スポナビサイトにブログを開設したのは、バンクーバー五輪以降のこと。

当時、浅田真央VSキム・ヨナ という構図が成り立っていて(マスコミが仕掛けたせいもあるのでしょうが…)、どこのブログを読んでも、誹謗中傷でうんざりしていた。

そんな中、ここスポナビサイトで冷静に記事を書いているブログがあり(それがどのブログかというのは、過去記事に書いており、当のブロガーさんにもコメント出したりしているので、ここではあえて記載しない。)、私はそのブログにコメントをしたい心境にかられた。

「どうしたら、コメント投稿出来るのだろう?」

そう考えてから、2か月くらい経過しただろうか…?

いや、だって、見ず知らずの人さまの書いた文章に、コメントを出すなんて…緊張しないわけがない(私の場合)。

どうやら、IDとかパスワードとか必要らしいぞ…当時、パソコンを持ち合わせていない私は、ガラケーで懸命に操作し、何とかパスワード等取得出来たものの、同時に、ブログも開設されてしまった。

規約等を読めば書いてあったんでしょうけど、なにせブログなんぞ全くお初でパソコンにそこまで精通していない。

ましてやガラケーだ。

気づけなかったのだ、ブログが開設されてしまうってことを。

まぁ、新規記事を投稿さえしなければ、永遠にブログが読まれることもないわけだけど、そこは何故だろう、勿体ないと感じた。

だから、ブログについてとフィギュアスケートについて、必死に知識を蓄えていったんだけど…今振り返ると実に恥丸出しの文章を書いてきたなと。

それでも、心温まるコメントを下さった数々の皆様方のおかげで、どうにか頓挫せずにここまでブログを続けていくことが出来た次第。

正直、専門的なことは分からないし、そこまで分からなくてもいいやと思っている。

ただ、ここスポナビサイトのシステムが大幅に改変されてからというもの、素人の書く記事とは言え、より専門性を求められるようになるのかな?という思いもあって、ブログの更新が滞っている。

勿論、好きな選手がたくさん引退してしまって、以前よりは気持ちが入り込めない日もあるっていうこともあるんだけど。

私がブログを開設した当初から、今もここスポナビサイトで書き続けているブロガーさん、結構少なくなっている気がするが、ここ2年くらいだろうか、様々なブロガーさんがブログを立ち上げ、記事を書く。

※記事を書く…敢えて、書く という表現にしているので、ここに訂正コメントはしないでくださいね。

素晴らしいと思う。

人は、感動すると、自然と感動を分かち合いたくなる。

私のように、「このブログ記事にコメントしたい」となると、コメントしたくなる。

スポナビサイトの改変により、改変前のようなコメントのやりとりが出来ず、「○○さん、元気かな?」と時折思い出すことがあるが、心温かいコメントを下さる方々や、コメントせずとも愛読してくださっている方々がいなければ、私はここまでブログを続けてはこられなかった。

本当にありがとうございます。

アシュリー・ワグナーの世界選手権での演技は、勇気と感動を与えてくれた。

それは、私自身が率直に感じたことで、技術的な細かいことや難しいことは、私には どうでもいい。

思い出したのだけど…、

私の友人が、初めてフィギュアスケートの試合を見に行ったそうだ。たまたま、私の友人の友達が行こうとしていた人が行けなくなり、急きょ私の友人が一緒に行くことになったそうだ。

(いつの試合だったか…ちょっと忘れたけど)

私の友人は、初観戦のため、失礼がないように周りの動きに注視しながら、行動していたそうだが…。

どこぞのご婦人だろうか、「ちょっと、邪魔!」「うるさい!!」等と怒られてしまい、せっかくフィギュアスケートを見にいったのに、「フィギュアスケートファンて恐い」と委縮してしまったそうだ。

私の友人は、別段迷惑になるような動きもしていないし、むしろ遠慮しながら小さくなりながらの観戦だったそうなのに、怒られてしまったらしい。

試合におけるフィギュアスケートって、アマチュア競技だけど、有名選手はタレントのようにマスコミに追われることもあってか、スポーツ選手なんだけどスポーツ選手じゃないみたいな、不思議な感覚が生じてしまう場合もあるんでしょう…。

フィギュアスケートを観戦したいんだけど」

「今、注目はどの選手ですか?」

そういった、フィギュアスケートを応援しようと「入り口」にきている人たちを委縮させることのないように、ゆるりと応援していければと思っている。

小塚崇彦が引退?!・・・氷上から去るなんて勿体無い・・・

タラレバを言うのはよろしくないでしょうが、股関節のケガさえなければ、選手生命はもう少し長くなっていたのかも知れない。

小塚崇彦が、この3月末でもって、フィギュアスケート界から引退するという記事が出ていた。記事によると、今後は所属先でもある「トヨタ自動車」の一社員となって、新たな人生を歩き始めるとのこと…。

え?!

小塚くん…、すっかり氷上から去ってしまうの??

え…?!?!  マジで?????

ちょっと~~~~、それはあまりに勿体無いのではないのかしら?

人様の人生、外野の私があれこれ言えた義理じゃないのは百も承知しているが、世界にも胸を張って自慢出来る小塚崇彦の滑らかなスケーティングを、一切封印してしまうというのは、あまりにも勿体無いと思う。

記事によると、スターズ・オン・アイスの最終公演への出演が決まり、そこで挨拶が行われるという。

あぁ…私ね、その前日の4月16日(土)に行くことになっているのだわ…残念…。

体の調子や気持ちの問題もあるでしょうけど、指導者とか解説者とか、何等かのかたちでフィギュアスケートには携わっていて欲しいと言うのは、フィギュアファンのエゴだろうか?

あまり書きたくはないが、お父様の件でもゴシップで色々とあったらしいし…フィギュアスケート界に関わらない別の人生を歩むという選択に、このことが多少なりとも関係していたのか否かは、知る由もないが…。

あれやこれやとお節介しているわけではない、人様の人生だもの、小塚崇彦が決めたことなら、それを応援していくだけだ。

ただ、フィギュアスケート界からすっかり離れてしまうのか?そう思えば思う程、小塚崇彦の滑らかなスケーティング、ぶれないイーグル、これでもかと私の脳裏をかすめていく。勿体無いと…。

股関節の調子さえ良ければ、もっともっと男子シングル界を引っ張っていく存在になっていたことだろう。

だが、高橋大輔織田信成らとほぼ時を同じくして、日本の男子シングル界を輝かしい存在にしてくれた一人、功労者であることに間違いはない。

時に、誤解を与えるような発言で物議をかもしたこともあったが、何も間違ったことは言ってはこなかった(と、私は思っている。)むしろ、小塚崇彦のような「物言い」が出来る人間が、末永く活躍出来るフィギュアスケート界であってほしいとさえ思ったくらい、「よく言ってくれた!」と感じることも少なくなかった。

サラブレッド」と呼ばれ、人知れず気苦労なこともあったのかも知れない…一言で語るのは容易ではない程、長い間、たくさんの感動を本当にありがとう!

今月末での引退ということで、まだ気が早いとは思うが、私自身も現在の職場を今月末付で立ち去るため、少々慌ただしい日々を過ごしている。

日にちが近づいたらまた、違う言葉を伝えたいと思っているけれど、今は、とにかく「ありがとう」を伝えたい。

残り少ない日々、悔いの無い時間を! 小塚くん、本当にありがとう!!  

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希望郷いわて国体 成年女子フリー

本日も行ってまいりまいした、希望郷いわて国体フィギュアスケート

今日は成年女子フリー。

平成28年1月30日(土)8:45スタート。

今日は自宅から直接アイスアリーナまで車で向かいました。

盛岡市アイスアリーナと、昨年オープンしたアイスリンクって隣り合っているので迷いそうになりますが、駐車場の誘導員の適切な指示で無事駐車出来て良かった~。

さてさて、フィギュアスケートも今日で最終日、しかも村上佳菜子選手や本郷理華選手の演技が見られるとあって、第三グループの6分間練習のあたりから、徐々に会場の座席は埋まっていきました。最終的には、立ち見の方も出るくらいに。

(入口から遠い座席には空席もあったのですが、皆さん、いい位置で見たいのでしょうね。)

今日は、ダウンコートの中にホッカイロを2枚貼り、足元にもホッカイロを貼り、ひざ掛け用は2枚、クッション代わりに1枚用意し、勿論、手袋やマフラー、イヤーマフラー(耳あて)も。

人口密度が高かったせいでしょうか、冷気が幾分人で遮られておりました。

岩手県勢の成年女子は、残念ながらフリーに進めなかったようです…。その分、他県の皆さんの頑張りに注目していました。

が、何と言っても

本郷理華選手の「リバーダンス」 …ノーミスの圧巻な演技を魅せてくれましたよ。テレビで見るよりも、手足の長さが際立っていて、リンクにこれまた映えること、映えること。

何だかもうね、興奮してしまって嬉しくて涙が込み上げてきましたね。本郷選手の演技で涙したのは初めてです。

素晴らしい演技でした。ミヤケン先生の絶妙な振付と、軽快な音楽は会場を巻き込みますね。

会場からも、小さなお子さんの声で「りかちゃ~ん、りかちゃ~ん」と呼ぶ声も。

村上佳菜子選手は、いつもの悪いクセですかね、ジャンプにミスが出てしまったのですが、バスに乗り込むまでの「出待ち」(?!)では一番人気でとにもかくにも佳菜子人気が凄かったです。

寒さと闘いながらの国体応援でしたが、本郷選手のノーミスのリバーダンスを見ることが出来たのは私にとって最高に嬉しく興奮する出来事でした。

希望郷いわて国体、行って良かったです!

希望郷いわて国体 成年男子ショートプログラム

希望郷いわて国体の冬季大会がスタートしました。

今日は18:30から成年男子のショートプログラムがありましたので、せっかく地元での開催ですから仕事が終わってから盛岡市アイスアリーナへ向かいました。

盛岡駅行きのバスに乗り、盛岡駅西口のマリオス前のバスロータリーへ行き、そこから無料シャトルバスに乗りアイスアリーナ到着。

盛岡駅とアイスアリーナ間は、時間にしておよそ15分程度。

国体のスポーツを観戦するのは初めてですが、試合を観戦するのも初めて。

しっかし、アイスアリーナは寒い…。この間開催された「NHK杯フィギュアスペシャエキシビション」の会場もアイスアリーナでしたが、行ってきた人の感想は「凄く寒かった…」とのことでしたので、どれほど寒いのかな?と思っていたら、確かに寒い!!

会場へ出向かれる方は、「ダウンコート、マフラー、手袋、ひざ掛け、ホッカイロ(足用もあれば尚良し)」は最低限必要です。

ホッカイロ2~3個くらいあっても足りないかも知れないほど寒いのでご用心くださいね。

国体ですので、普段テレビで見るような世界レベルの選手の参加は多くありませんが、「この中からどれだけの数の選手が、世界レベルになっていくのかな?」ということを想像しながら見るのも楽しいものだなと感じました。

我が地元の岩手県が誇るフィギュアスケーター 佐藤洸彬(さとうひろあき)選手の演技も見てきましたが、ジャンプ成功率が上がってくるといい選手になるんだけどな…そんな印象を持ちました。観客を湧かせる才能は十分備わっている、岩手期待の星です。

※地元故、一番多くの声援を浴びていましたね。

駐車場の関係で、私が見ることが出来たのは、第三グループまで。

田中刑事選手は第三グループでした。私が見終わった時点では1位の成績だったんですけどキープされているか追い越されたか…。

試合は18:30からスタートしたのですが、19:40頃から約20分間の製氷があり20:00スタートする頃には、お手洗いにたったこともあって、寒さが余計に身に染みた瞬間でした。ホントに寒い…アイスアリーナ…。

会場へお越しの際には、暖かい服装でお越しください。

「引退」したことにやっと納得出来たー鈴木明子の講演を聞いて-

去る12月8日(火)、18:30~20:30(開場18:00)

いわて県民情報交流センター 7階 アイーナホールにて、「希望郷いわて国体 冬季大会50日前・本大会300日前 記念イベント」と称して、ボランティア団結式が開催された。

希望郷いわて国体・希望郷いわて大会盛岡市実行委員会と盛岡市が主催したものであるが、この団結式の閉会前のフィナーレを飾る時間帯に、鈴木明子の講演が行われた。

リンク以外での、鈴木明子を見るのも声を聞くのも初めてのことだったので、違った意味で楽しみに当日を迎えた。

鈴木明子の語り口調と言えば、テレビで聞いている分にはどちらかと言えば「ゆっくり」話すイメージがあったのだが、講演では緊張があったのか割と早口目で、しかもあまり息継ぎがなく、汽笛がポッポッポ~とキレッキレにあがってゆくようなとでも言えばいいだろうか、あまり間をあけることなく言葉を紡いでいっていた。(このあたりは、喋りのプロじゃないので、まぁ、良しとするか…。)

次から次と出てくる言葉をしっかり耳に心に焼き付けねばという思いで聞いていたが、登場した時から終始「あっこスマイル」で場を和ませてくれたのはさすがだなと感じながら、鈴木明子の言葉を聞いて、今更かも知れないが、いちファンとして やっと「引退」したことに納得出来た そんな気持ちがした。岩手県民としては申し訳ないが、ボランティア団結式よりも鈴木明子の講演が目的で出向いたのだが、聞きに行って良かったと改めて感じた。

私の中で印象に残っている言葉をいくつかピックアップしたい。

(私の記憶力の関係上、1文字1句発言通りというわけにはいかないけれど、意味を変えずに要約しているのでご了承のほどを。)

● 石橋を叩いて叩いて叩いて渡れなくしてしまっていたタイプだったけれど、そんな恐がりの私が、引退後は様々な分野の仕事に呼んでもらい、初めはどうしようかと思った。失敗したらどうしようと…。でも、私に依頼してきてくれたということは、鈴木明子に何らかを期待して声をかけてくれたのだと。周囲が背中を押してくれたこともあって、今は 逃げずに色々な分野に挑戦しています。

● 未知の分野だから、分からないから恐いからと、失敗を恐れていたのでは、前へ進めない。

● 思い切って前へ踏み出したことで、新たな出会いがあったり新しい発見があったりするので、失敗を恐れて守りに入りすぎちゃいけない。なぜなら、勿体ないから。

● 過去には戻れないけど、これから未来をつくっていける、新しい自分をつくりだすことは出来る。

● 今でも周囲から「まだやれるんじゃない?」と言われるけれど、「まだやれるんじゃない?」と思われるうちに引退したかった。

● バンクーバー五輪後、(引退の)ゴールを決めずに「まず1年、また1年」と1年1年を大事に進んできたものの、ゴールを決めずに突き進むことの難しさを肌で感じていた。どこまで頑張ったらいいんだろう?と。目の前にゴールがあれば、そこを目指せばいいわけで。

● 引退するまでの後半2年間(←確か2年て言ってたと思われる。)は、ベストな時期から言えば、正直、落ちてきていた。

● 選手として、「やり尽くした」という思いがあるので、今復帰したいとは全く思わない。悔いがないんです。

時間にして、およそ40分間から45分間くらいだったと思う。

よく年を重ねていくと「早口が聞き取りにくくなる」とはよく聞くが、御多分に漏れず私もその口だろうか(苦笑)。少し早口気味の鈴木明子の言葉をとにかく漏らすまいと耳を傾けていたが、本を1冊読んだような気分だった。

私自身を癒すことが出来、また、引退したことを今更ながらファンとして認められたというか、「うん、あっこちゃん、あの時引退して良かったんだね。」と、納得出来た気がした。なんて変な言い方かも知れないが…。

選手時代は敢えてメディアへの露出を控えていた部分もあったようだが、今じゃ織田信成ともども大活躍である。

鈴木明子が引退を発表した当時、職場の同僚に言われた言葉…「鈴木明子って、引退して何するの?需要あるの?」

名選手が必ずしも名監督になれるわけじゃないとは、野球の世界でよく言われたように、選手として決して派手ではなかったし、目立たなかったかも知れないが、病気をしたこと、病気を克服したこと、天才ではなかったこと、スケート場の貸し靴担当の仕事をしていたりと、鈴木明子の経験は、一般人にも大いに役立てることが出来る、一般人にも通じる部分があると感じている。

むしろ、引退後の今の方が、需要は大きい。

振付師としても、今年第1歩を歩みだした。

余談だが、おでこに小さなほくろがあるようで、このほくろは、「何をやっても成功する」という素晴らしいほくろだそうな。

いい仲間に囲まれたことも鈴木明子の大きな財産となっている。本当に人に恵まれているなと感じる。

第二の人生、応援している。いい話を聞かせてくれて、ありがとう。

ガンバー!!

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

というわけで、今年の「銀盤の舞-フィギュアスケートエトセトラ-」のブログ更新は、本日でおそらく最後となります。

ブログ解説以来、最もブログ更新をしない日が多かった年となってしまいましたが、全日本選手権で久しぶりにテレビ画面にかじりついて応援することが出来て、それが1年の締めくくりの全日本で良かったなと思います。

1年間、どうもありがとうございました。

皆さま、よいお年を~!!