銀盤の舞-フィギュアスケートエトセトラ-

スポナビ+ブログから引っ越してきました。

ジョニー・ウィアーの結婚に、期待を抱く — ジェンダーの壁をぶち破れ —

・・・「ちょっと、ちょっと、ウィアーが結婚だって!ちょっと、ウィアーはホモ子ちゃんだったの?!」

私が帰宅して夕飯をとり始めるや否や、家族が興奮気味に話し始めた。

私 「知ってる。ネットで見たよ。良かったじゃん。幸せになって欲しいね。」

家族 「えっ?!・・・」

フィギュアスケートファンにとって、彼がゲイであるということは、もはや周知の事実。別段驚くことでもなかったので、話はそこで終わった(苦笑)が、ゲイであることに加え、同性結婚したことに、相当驚いていた。

— 別世界へ誘う逸材 ジョニー・ウィアー (銀盤の舞—フィギュアスケートエトセトラ—2010.8.7記事) —

私が感じるジョニー・ウィアーの魅力について、一昨年上記のタイトルで記載しているが、同時に「性の趣向による差別はバカげている」点についても記している。(今とは語り口が違い、丁寧すぎる文面だが・・・汗。)

ニューヨークでは、昨年同性結婚が認められたそうで、夏か秋だっただろうか、プロポーズを受けていたジョニーは、元日に晴れて“夫婦”となった。

ネットに掲載されていた写真を見るに、相手の男性(弁護士)、結構イケメンではないだろうか?どことなく、二人の見た目の雰囲気がバランス取れているように感じた。お似合いだと思う。(それにしても、ジョニーとトゥクタミシェワは似てるわな・・・。)

ここまでくるのに、ジョニー(相手の方も?)かなりイバラの道を歩いてきたのではないか・・・?

アーティスティックな世界において、同性愛者は決して珍しくないと思う。トリノ五輪で金メダルを獲得した後の荒川静香が、「この世界はゲイが多いんですよ」とメディアに話していたことを思い出した。

しかしながら・・・フィギュアスケートの重鎮達(ジャッジ等)には、何とも“不快”にも“けしからん”とも、写っているのは間違いないそうだ・・・。

(厳密に言えば、振付け師のデヴィット・ウィルソンや、ブライアン・オーサーキム・ヨナコーチ等は、確かゲイだと思うが、ジョニーと違って、見た目が中性的ではない。ジョニーがあからさまに嫌悪感を抱かれるのだとするならば、アメリカ人でありながらロシアを好きだという点も多分に影響しているように感じられてならないのだが・・・。)

ジョニーが“彼女”で、相手の男性が“彼”ということになるのだろうが、体は男で思考回路は女だということに過ぎないのだろう・・・と、私は思っているが、違っていたら申し訳ない。

しかし、

世間は「自分と異なる人間」や「異質なもの」等・・・常識を超えたものについて、受容し難い部分が残念ながらある。

私自身は、男性的思考回路になることはあるものの、周囲からは「女子力たっぷり」だと言われる。ホントか・・・?(笑)

いや、私は間違いなく男性が好きであるから、同性愛者に対して完全に理解出来るかと聞かれれば、100%理解することは多分無理だろう。ただ、「許容」なら出来る。

何より私は、氷の上で見せるジョニーの世界観が、たまらなく好きなのだ。

気品溢れる舞を魅せたかと思えば、妖しく色香たっぷりに誘い込む演技を魅せたり・・・まるで役者のようだ。

彼のことを知らない人が、舞ってる姿を遠目で見たら、およそ男子シングル選手には見えないかも知れない。それほどに、体の動きがしなやかなのだ。

このしなやかさに、アスリート魂が更に加味されたら(4回転ジャンプなど)、手強い相手になりうる素質は、まだまだあるはず。

今はアイスショーに出演しているとは言え、一年以上試合から遠ざかっていると、復帰するのも楽ではないだろうと思うが、何とか復帰して欲しい。

重鎮達(ジャッジ等)を唸らせるような、「別世界」へ連れていってくれることを、楽しみにしているんだが・・・。

ジョニー、あなたやあなたの“仲間”に対する偏見がどうなっていくのかは、今後のあなたの在り方にかかっている・・・と言っても間違いではないだろう。

例えば若い頃不良だった人の、成功している今の姿を見せられたら、大抵の人は口を揃えたように「過去は関係ない」と前向きに受け止め、今も素行が悪ければ「やっぱり、昔不良だったみたいだしね・・・」と、急に後ろ向き思考回路になる(苦笑)。

人間は何て単純なんだか・・・。

今こそ、ジェンダーの壁をぶち破れ、ジョニー!