銀盤の舞-フィギュアスケートエトセトラ-

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言い訳をしない強さ - 鈴木明子 -

 ・・・ どうりで、おかしいと思った。

 ジャンプのすっぽ抜けや、エッジエラー等のミスはあっても、そうそう何度もジャンプで「転倒」する選手ではない鈴木明子が、フリーで2度もジャンプで躓いたことがあった。

 「らしくない」ミスに、どうしたんだろう?と不思議に思っていたが、試合直後のインタビューでは、「本当の理由」に触れることはなかった。

 全日本選手権では、本領発揮とはいかず4位に甘んじ、悔し涙を流した明子。

 メンタル面の問題だろうとは思ったものの、必ず「理由」があるはず。

 ブログの更新もいつになく時間があいていた・・・。

 - 足の怪我、めまいに襲われていて・・・ -

 先ごろ、インターネット記事で、鈴木明子のインタビューが掲載されていたことで、私は初めて“事実”を知ったのだ。

 相当、悩んだようだ。同志でもある髙橋大輔や先輩の荒川静香に相談もして、楽になったと言う。

 今は、心身のバランスも整い上向きに調整しているというが、試合後のインタビューでは、不調の理由をなんとなくボカシ気味に語っていたように、私には感じられた。“事実”を語ってしまっても良かっただろうに、敢えて「事後報告」(インタビュー)にしたことに、鈴木明子の強さを見せつけられた気がした。

 言い訳しない・・・これは、決して楽なことではないと思う。怪我のせいにしてしまえば逃げるのは簡単なのに、そこは年長者でもあり、控え目だがやはりアスリートである。

 全日本選手権の結果が出た後、悔し涙を流す鈴木明子を、無良と大輔の両名が慰めていた光景が、心に刺さった。

 大輔「これで終わったわけでは、ないですからね。」と、優しく明子の肩を抱きなだめていた。

 私は、大輔ファンだが、嫉妬するどころか、髙橋大輔のファンで良かったとの思いを一層強くしたと同時に、鈴木明子を応援してきて良かったとの思いを再認識した。

 まだまだ・・・止められそうにないな、私も(笑)。

 一緒に歩いて行こうか、ソチまで・・・。