銀盤の舞-フィギュアスケートエトセトラ-

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振付師の重要性を感じさせた、全日本選手権男子ショートプログラム-無良崇人-

昨日から、男子ショートプログラムを皮切りに、フィギュアスケート全日本選手権大会が始まった。

かつて、高橋大輔が「男子シングルだって、面白いんだよと思わせたい」と言っていた男子シングルも、気づけば、「女子より最近面白いな」と感じる場面が多々ある。正直…今は、男子シングルの方が個人的には面白いと感じている。(大輔や町田樹織田信成鈴木明子の引退により、今シーズンはなかなか気持ちが入り込めずにいたが…)

そんな中で、昨夜は眠気を感じることもなく、テレビ画面をひたすら見つめていた。

羽生結弦が「仙台にいた頃の羽生」以上に、成長を遂げているのはご覧の通りなので、そこは割愛する。

ファンの方には申し訳ないが、昨夜の男子シングルのショートプログラムを見ていて、私が 初めて  無良崇人の演技を見て「カッコイイ」と感じた。

「無良君て、こんなにカッコイイ演技が出来るのね?!」と、はっきり言えば、随分と 垢ぬけて  見えた。

一緒に見ていた母親でさえも、「あらぁ、今日は無良君いいねぇ。こんなにカッコイイ無良君は初めてだね。」なんて語ったほど。

今季のショートプログラムの振付は、チャーリー・ホワイトにお願いしたとのこと。

チャーリー・ホワイトと言ったら、アイスダンスの「メリル・デービスチャーリー・ホワイト組」のチャーリーではないか!私の大好きな二人組だわ。で、チャーリーのあの無造作な動きをする髪型が、時にセクシーさを醸し出すのよね…って、そう感じるのは私だけなのか(苦笑)。

そのチャーリーが振り付けたという今季のショートプログラム。夕べ初めて見たのだけど、アイスダンスの方は振付のアイディアが豊富なんだなとつくづく思う。振付師に元アイスダンスという肩書きを持つ人、少なくないし。

今まで無良崇人の演技を見て、「ジャンプ、高さもあっていいジャンプ飛ぶんだけど…どうも、表現面が…」とか、「出来のいい悪いの波が有りすぎる」ということを、凄く感じていたわけだけど、夕べの無良は違った。全く違った。

採点を待っている間も、「これ、90点超える」という確信があった。いくらフィギュアスケート好きな私でも所詮は素人だが、その素人の私が見てもすぐ分かった。案の定、90点を超えてきた。

こんなにジャンプに安定感あって、ジャンプ以外のつなぎの要素だったり、手の表情の豊かさ、体から溢れ出る「フィギュアスケート楽しくてさっ」というような躍動感、彼の演技にここまで「男っぽさ」や「カッコ良さ」を感じたことは、いまだかつてなかった。

「振付でここまで違うものなのね」 と、改めて、振付師の重要性を感じさせられたシーンだった。

チャーリーが振り付けたプログラムは、無良崇人にすごく合っていると思うと同時に、今までのちょっと垢抜けきれなかった無良崇人を、ガラっと変化させた素晴らしい振付だと私は感じている。

無良崇人を当ブログで単独記事で取り上げたのも、今回が初めてのこと。

今、個人的には、宇野昌磨村上大介を応援しているのだけど、それはそれ。素晴らしい演技には、心より称賛を贈りたい。

と言って、今日はフリーがあるから、今までの波を激しく変動させることなく、「上り調子」でこのまま突き進んでいって欲しい。

かつての町田樹も調子のいい悪いの波があったのだが、その後は引退を「惜しまれる」ほどの存在になったことは周知の事実。

そろそろ 無良崇人も「覚醒」していい頃ではないだろうか。

頑張れ!!