銀盤の舞-フィギュアスケートエトセトラ-

スポナビ+ブログから引っ越してきました。

来シーズンが正念場となるか — 小塚崇彦 —

国別対抗戦も終わり、フィギュアスケートは“シーズンオフ”を迎えた。

選手それぞれに、様々な課題を抱え、思いを抱きながらのシーズンだったことと思う。

オフの間に、鋭気を養い心をリラックス、リフレッシュさせながら、それぞれの課題に取り組み、更なる“飛躍”を成し遂げて欲しい。

その中で、小塚崇彦について少し触れたいと思う。

今年の1月に、当ブログで小塚崇彦を書いたのだが、その際、様々なコメントをいただいた。中には「(今回の内容は)的外れだ」と、挨拶なしの痛烈な批判コメントを頂戴したこともあった・・・。

しかし、今改めて感じるのは、私が小塚崇彦に対して抱いていた「焦れったさ」であったり、「もっと自信持て」といった感覚は、決して間違ってはいなかったと、世界選手権、国別対抗戦が終わった今、実感している。

日経新聞のコラムに、小塚崇彦の特集記事があったのは、世界選手権の前だっただろうか?・・・(時期は忘れたが)・・・そのコラムは、小塚の語り口調でまとめられていただけに、読者の反応は賛否両論、かなりの反響を呼んだらしい。

一言で言えば、

●「国内大会におけるジャッジの評価が低すぎる。」だから、国際試合で評価が低くなる。

●昨年(2011年)のNHK杯における高橋大輔の演技には(ショートプログラム)、もっと点数を出すべきだった。(チャンがカナダ国内の大会で、300点超えしたことから、高橋大輔を引き合いに出したものと思う。)

他にも述べてはいるが、私の記憶で今書き連ねているため、誤解があるといけない。まだ読んでいない、興味のあるという方は、「日経新聞 小塚崇彦」等と検索するとヒットするだろうから、検索して確認してみて欲しい。

基本、私は「ビッグマウス」(デカい口を叩く)について、世間が騒ぐほど特別な感情は持たない。パトリック・チャンビッグマウスだからと言って、「だから?」という程度に、私はそこに執着はしない。

何故なら、

スポーツマンなら、試合で結果を見せればいい。

そう捉えているからだ。

加えて、メディアを通じた発言は、新聞だと手直しされている可能性があり、テレビだと前後の言葉をカットされている場合がある。それもあり、私は100%うのみにはしないように気をつけているのだ。

国別対抗戦のインタビューを聞いていて感じたのだが、小塚崇彦は「決して器用な人」ではないと思う。

小塚 「高橋君(大輔)は、これ以上あがれないので・・・」

高橋 「・・・?」(一瞬、小塚を凝視するが、すぐ何を言わんとしたのか分かり、笑顔に切り替わった。)

小塚 「その分僕が、フリーで順位をあげたいと思います。」

高橋大輔が世界最高得点を叩き出して、ショートプログラム1位につけたため、1位より上はない。だから、1位から上にあがって団体の得点を伸ばすことは出来ないから、その分小塚が頑張ってフリーで巻き返して団体の得点を伸ばす・・・そう言いたかったのだが、言葉を省略しすぎて、一瞬大輔の表情が固まったあのやりとりを見ていて感じた。

日経新聞のコラムの際も、聞き手との間で何か誤解はなかったのか?彼の発言の中で・・・言いたかったことが100%紙面の活字として掲載されたのだろうか?」私は、そんな疑問も感じた。

それにしても、国別対抗戦の時の小塚崇彦の表情が沈みきっていたことと、大会後に公表された「勉学との両立の悩み」とが、私にはあまり一致しないのだ。

ショートプログラムの際も、フリーの際も、名前がコールされてリンクに向かうまでの間の表情・・・あれは、どう見ても「悩み」を抱えている表情でしかない。

「どうした?小塚・・・」

大学院に進学して確かに勉学との両立がハードになってきているのかも知れないが、近くにいいお手本、高橋大輔がいるのにな・・・大輔は関西大学の院生だ、先輩に「勉学との両立はどうしているか」尋ねることも出来ただろうに・・・。

詮索するつもりもないし、詮索する必要などないと思うが、悩みはそれだけではないような気がする。

表現力を高めたい。

確か、強い思いでチャレンジしたはずだと思ったが、何やら、迷走しているように感じられて仕方がない。

小塚崇彦よ、あなたは充分技術を備えている。高橋大輔が出来ない技を、あなたは出来るのだ。(イーグル等)

フィギュアスケーター小塚崇彦として、この先どうしたいのか・・・、

どうありたいのか・・・、

このオフに、スイッチを切り替えてくれることを願う。

そのスイッチの切り替え次第では、小塚崇彦にとって来シーズンが「正念場」となりそうな気がしてならない・・・。

3強、3枠から、ずり落ちるな、小塚崇彦